2020年6月24日水曜日

永続する「蟄居」

どうしたことだろう、「禁足」と「展覧会のお守り」で欲求不満がたまり、すぐにどこかへすぐに行くつもりでいたのに、永遠とアトリエで「蟄居」を続けている。
禁足令が出た当時も「生活あまり変わらないなー」と思ったが、やはり「蟄居」は私の日常生活だった!

でも実際骨休みに出られない条件が見事に揃ってしまった。

何しろ

1)今週は暑くて、高温低湿度という海水ドローイング制作に最高の条件
2)外が30度以上の時(明日は35度?!)は私の地下アトリエは自然クーラーで快適 
3)夏至前後だから穴蔵アトリエでも「もう暗いから仕事はやめ」と思うのは夜8時ごろ
4)注文しても返事がないのでまた品切れかと諦めかけていた10m巻の紙が画材店から突然届いた*
5)来週は田舎の「山の家」に誘われている

最後の条件は長年の経験からドタキャンすると将来誘ってもらえなくなることがわかっているのでそれまでになんとかせねば:解禁以降のドローイング、複雑になる傾向があって、スキッと一作決めたい!

つまりバカンスどころかワーカホリック状態でございます。

とはいえ何事にも没頭しきることがない私の仕事中毒はいい加減のもので、朝は昨晩グルジアトマト**の苗をくれたS君が私が放ったらかしにしているのを見て悲しんでいたので少し手入れをし、昼には「気合入れ」に半年ぶりに床屋に行っておさげにしてもらった(笑):明日からまたがんばります。

*注1:カンソン社(Canson フランス大手紙メーカー)の配達があったと言われ「注文したのはカンソンでなくてアルシュだから間違えてない?」と返答したら、実は3月に買収されたとか。アルシュ Arches は1492年創設のヴォージュ地方の歴史あるアートペーパーメーカーで世界的に知られているが、今調べたらすでにフィンランドの会社に買われており、また私としては画用紙メーカー的印象の強いカンソン社自体イタリアの会社に3年前買収されていて、両者ともイタリアの会社の傘下に入ったわけ。嫌な感じ。これがもとで品質が変わらなければいいのだけど

ソース:https://www.usinenouvelle.com/article/les-papiers-d-art-arches-passent-sous-pavillon-italien.N937898

 * * 注2:グルジアトマト栽培は6年ぶり!:6年前の記事

2020年6月15日月曜日

「もろきもの」:再開したグループ展

前回書いたパリ市から無料配給された鴨の嘴型マスク、「使いにくい」と文句をつけたが、口の先に空間が広いので話しやすいことを確認。おしゃべり好きで、日本人が苦手とする母音 u のように口を突き出す必要のある言語を話すこの国ではこのマスクが流布するのは当然かと使ってみて納得した。

というのも3月の「蟄居令」が出る直前に開幕して3日で閉鎖となったグループ展(「蜂の巣」の「もろきもの」展)を6月5日から公に再開し昨日まで展示していたのだが、画廊や美術館と違い、我々の展覧会の場合作家が自ら会場にて、何もしないのも退屈なので(笑)、来場者には自ら作品解説。つまりマスクによって話しやすさの違いがよくわかった。

しかしながら作家が自ら作品解説という滅多にないチャンスなのにどうしてこんなに来場者が少ないのか不思議に思ってしまうが、「それが無名作家の宿命か」と観念するしかない。有名だと最近はやりのマスタークラスだからなー。残念ですね〜(二重の意味で)

今回は「我らが無名性」以外にも、まだ高年齢層を中心に外出を控える人は多いし、富裕層では田舎で蟄居したままパリに戻ってきていない人もいる。また私が会場に行く時間と戻る時間は関係なかっこともあり、もうとっくの昔からと思いこんでいたのだが先ほどのラジオのニュースによると「やっと明日からラッシュアワーに通勤許可書なしで乗れる」ということで、これでは最後の週末以外盛況でなかったのは仕方ないかと言う感じ。 (下の二枚の写真は昨日の最終日) 再開が早すぎたか???

自らの作品を解説するRégis RIZZO君。今度の展覧会が開催できたのは「蜂の巣」にアトリエがある彼のお陰

こう書くと「なんとか目になんとか目」(言葉忘れました)と思われるだろうが、La Ruche「蜂の巣」のあるパリ15区は比較的リッチな人が多いからか近所の買い物片手に通りがかった人が美術品まで購入なんてこともあり、結果は作家5人皆作品が売れたし、実は私の作品は結構出た!(とはいえ展示のメインは売れるはずのいない超大作なのでしれてますが)。しかしこれに加えて3〜5月はフランス政府のアーティスト支援4/30記 があるので、個人的には今のところ見事に世界的経済危機をクリアしていますのでどうぞご心配なく。本当にどうなってるのかね〜😀 ひょっとすると有名アーティストたちが「危機」を声高に叫んでくれるおかげで「芸術家は大変、サポートするなら今」という支援意識が生まれているのではないかというのが私の推察。


下はもう既にリンクした日本語字幕付きの「禁足」中に作ったグループ展の紹介ビデオ。Régis君は「ビデオをうまく作りすぎてみんな展覧会に来た気になって逆効果だったのではないか?」と疑問を投げかけていたが、先週末、週の前半は本当にそのぐらい心配になるほどの来場者数だった。

しかしなんだかんだと3ヶ月間展覧会をしていたような気がする不思議さ。。。ある意味終わってスッキリです。


2020年5月31日日曜日

パリ市のマスク

今週の水曜日は待ちに待った(?)パリ市が無料配布してくれるマスクの指定された配給日(前回の投稿参照)。「薬局に行くように」と確認メールまであったのだが、最寄りの薬局に行ったところ、3軒ともなし。そんなに扱っているところ少ないのなら「苦情」がわんさかあるかとネット検索したところ見当たらなかった。パリ市補佐役のツイッターのよると「90%の薬局が扱っている」。つまり0.1x0.1x0.1=0.1%の確率に当たったことになるが、、、*。実際に不満が大きくないのは2軒目ぐらいで諦める人が多いのだろうと思う。というのは前回書いたように、今ではマスクはどこでも手に入るので絶対的必要性はないので。

私も諦めようかと思ったのだが、メールに「今日行けなくても引換券は数日間有効です」 とあったので1日置いて気分を変えて遠出:Google マップで700m離れた薬局に行くと(フランスは医師は処方を書いて病人は薬局までそれを持って買いに行かねばならないシステムなので大都市では薬局はそこら中にあり、700mは遠い)、何故かデヴィッド・ボウイのポートレートがかけてある不思議な薬局だったが、、、あったー! 

似合っているでしょうか?
取説によると「最初使う前に洗濯せよ」。それが証拠に袋にも入っておらず、二つ折りのA4の取説に挟んで渡された。洗濯温度の60°はパスできるにせよ、乾燥は乾燥機、日干しはダメだって。文字通り従おうとすると私はコインランドリーに行かないといけない(悲)。マスクは写真のように青嘴のドナルド・ダック型、かつゴム紐二本が頭の後ろに回るタイプで、私は「辮髪(おさげ)」のせいか使いにくいので、もういいかという感じ、、、。(3タイプあるらしいので他のものはどんなものかわからない)*

こんなものずいぶん簡単に作れそうなものだが(ドリップ式コーヒーフィルタでは?)、ちゃんとパリ市の配布のマスクは勿論おフランス製、大部分はパリで製造ということで、かつちゃんとラボの規格テストもパスせねばならないので、「行政がするとこんなものでも時間がかかるのだろうなー」というのが私の感慨。

かくなるようにパリ市長イダルゴさんの約束だったマスクの文句を並べると、私は反イダルゴで市長選(結局6月に第二次投票がある)対抗馬の「野党右派の右派」にテコ入れしているように思う人もいるのだけど、そういう問題じゃないんですよ→「変なものは変」というだけで。

確かにこのマスクも、シェアレンタル自転車のヴェリブの管理会社変更でもイダルゴさんの執政納得いかなかったけど、さっきニュースで聞いたカフェ、レストランの開店許可(火曜から)で、パリはまだ高感染地域なので今のところテラスだけに制限されるのだが、そのために自動車駐車帯を使う許可を出すというのはなかなか名案だと思うな。これもどう実施されるか注目しましょう。

しかしマスクのことは何度も書いたなー。それも含めた3月のコロナ日誌の抜粋がタウン誌で取り上げてもらうということを4/11の投稿に書いたが、次のリンクでも見てもらえます。http://www.kawaraban.ne.jp/shin/2020sum/2016_1.html


* 注:パリ市のメールを読み直すと900軒の薬局中750が取り扱い(83%)。今では4タイプありとのこと


最後にお口直しに可愛い写真を
私の着用するブラックマスクは前回載せた隣人アーティストのデザインのもの
老婆心に付け加えると、真ん中にある彫像もマスクしております

2020年5月21日木曜日

パリ解禁後

55日間に渡ったフランスの「監禁令」も遂に11日に解除され、はや1週間が経った。それで忙しくてブログも書けないのだろうと思われたかもしれないが、全然反対、なんかさほど変わらないというのが我が作家生活の実情。入った時もそうだったが(笑)。
というのもお店は開いたけどカフェは閉まったままだし朝晩の通勤時間帯は会社の証明書がないと公共交通機関に乗れないし、100km以上の移動はダメ(私は車がないから「誘惑」は低いけど、地方の知り合いのところに息抜きにも出かけられない)という「軟禁」状態が続いているから。

私はパリジャンが一気に街に繰り出して(実際その傾向は火を見るより明らか)でまた感染が増えてしまうだろう危惧しているのだが、緊急病棟に運ばれるコロナ患者は増えていないらしい。今日は「昇天祭」で飛び石連休、天気も良くかつ最高気温も30度を越すというから禁止令があっても人は集まるだろうし(なぜか知らない10人以下ならOK)、暑くてマスクなんてしてられないけど、公共交通機関、お店などでは必携。つまり「蟄居」期間中何度も話題にしたマスクはかくも出世した。

パリ市も市民に布製で洗濯可のものを無料配布してくれるのだが(4/9投稿参考)、出遅れた私、11日にインターネットで手続きしたら一番早くて27日という人気(?)で、今までの「行政」のマスクの手配の悪さ(難しさ?)を絵に描いたよう。というのも今では様々な店で「マスクあります」と張り紙がしてあり、いまさらパリ市のお墨付きのマスクをもらうのは「必要性より興味本位」でしかなくなっているから。かつ薬局でもらうことになっているのだがどの薬局でも扱っているわけでなくて、どこに行けばよいかというリストすらない。その理由は、配布は薬局のボランティア行為で、リストを作ると「商的な不公正」を生じるということで、ごもっともだが市民にとってはめんどくさい限り。

話を元に戻すと、感染病の専門家では「理由はわからないが今までの感染病のデータからしてこのまま収まっていくだろう」という意見もあったが、この連休が明けて1週間ぐらいしても緊急病棟に新たな波が押し寄せなかったら私の危惧もかなり薄らぐ。そうしたら晴れて「蜂の巣」の「もろきもの」展が再開!
実は私は悲観的で6月まで待っていたらそのまま閉まったままになってしまうかもしれないと「予約制プライベートビジット」を既に行ったのだが、「蜂たち」の批判的な目があってそれも自粛。でもそれをしたお陰でまた1点売れたからもういいけど(いつもながら現金)。

さて、なぜこのままコロナは収まるか? 
「禁足」中は色々な学者の説も聞いたが、面白かったのは「ウィルスも自分たちの種としての繁殖が何よりの目的だから、人や動物をすぐ殺してしまうようなビールスはそれが達成できないから徐々にマイルド(感染はするが害は少ない)となる方向に進化する」というもの。ウィルスってそんなに賢いのか〜? 子孫も残さぬ私の知性はウィルスにも劣る?
そういえば「禁足中」fbで、「自分の愛読書」 などをリレーで投稿するのが流行っていたけど、難しそうな本の大パレードでめげたなー。私はリレーとかピラミッド方式のは「面倒なのでしません」と断るのだが、「明日のジョー」なんて出したら「ウィルスに劣る知性」がバレバレになって紹介者にも迷惑がかかるかもというのが本当のところです(苦笑)

そうそう、「監禁アーティト支援」で書いた「アトリエの家賃」は大間違え! 隣人に「違う違う」と言われて家賃明細書を見たら「負担調整金」とあり、どうも月々何十ユーロも余計に維持費などを払っていたらしい。つまり「経済援助では全く関係なかった!」ちょうどそれが今月に当たったのは天の計らい。
それから政府からの支援金を某日本人に教えてあげたら「ないよりはマシか」という反応で、500€で大喜びしていた私とは大違い。隣人アーティストたちも全然感謝していないみたい。「監禁令」だしたのは政府だけどコロナの原因ではないから、いくら対処が悪いところがあったとしても「端金」とするのはかわいそうな気がするけどねー。かつ4月分の支援金はもう銀行振り込みがあり感謝感謝の私なのですが。

監禁最後の週と解禁当初はかくして我が知と財の情けなさからか(?)「心身の不調」をきたしたがほぼ回復。朝市も再開されて「デッサンが化けた黒豚」にもありつけるし、嬉しい。


朝市の八百屋さん。防御ラップ(触らせないため?)を貼っているので何があるか覗かないと見えない! 閑散に見えるが1m間隔の買い物客の列は果てしなく続き、簡単に諦め

これは私が愛用の隣人アーティスト考案のマスク。黒いと余計暑い気もする

2020年5月9日土曜日

3 vidéos faites pendant le confinement +1

Pendant le confinement, j'ai appris iMovie(un logiciel Mac de montage vidéo pour tout le monde) et le fonctionnement de sous-titre sur youtube.  
Voici la troisième vidéo de cette période inhabituelle. Bien entendu elle est filmée par moi-même. Pensez-vous que c'est une sorte de selfie ?(avec le sous-titre français)
 「監禁」中に新しい iMovie (Macの家庭用ビデオ編集ソフト)とYoutubeの字幕付機能を習得。これがこの変な時期にできた3つ目のビデオです。もちろん自撮自演。セルフィーの範疇に入れるのかなー?(笑)



Vous ne connaissez pas les précédentes deux vidéos ?
L'un est "De l'atelier confiné" en français avec le sous-titre japonais.
その前の2つのビデオのもう一つは下の「監禁アトリエ」から(日本語字幕付き



L'autre est sur l'exposition à la Ruche confinée. (En français avec sous-titres en 4 langues)
もう一つは前回紹介しましたが、「閉鎖になった展覧会の記録」です(日本語字幕付き



 C'est un bis, parce que l'image a existé déjà. (en français)
これは番外(すでに映像はあったから)。日本語字幕付き


2020年4月30日木曜日

おフランスの監禁アーティスト支援

細々と生きる私のようなアーティストが典型的な例だが、「生活必需」でない業務に携わる自営業者はロックダウンで収入ゼロになった。その場で売るというよりショーケース的役割を果たしてくれたらと期待した「La Ruche (蜂の巣)」でのグループ展は始まって3日目にてドアを閉め、何の期待もできない次元に。こんな私へのフランス政府の芸術家援助は如何に???

以前から「アーティストが展覧会をするのにペイされないのはおかしい」という私としては当然の議論があって、「展示報酬権」なるものが去る12月より認められた*。とはいっても今のところおそらく美術館とか公のアートセンターで適用されるに過ぎない。私はかなりびっくりしのだが、聞いてみるとパレ・ド・トウキョウなどで活躍していた若手アーティストなどは「させてもらえれば認められたことになる」からと自腹を切っていたらしい。やっぱりアートは幻想の世界? 私はというと意外にリアリストで、そんな自分の首を締めるような(そのために稼ぐための仕事をする)ことは絶対しないのが原則でずーっとやってきた。特にインスタレーションの仕事は「その場その時」限りの仕事なので主催者からの予算がつかないと絶対しなかったし、パリの遠い郊外のガニーでの展覧会でも自分にはほとんどメリットがないからと断るつもりだったらペイしてもらえた。そんな私が約2mの大きなドローイングを飾りたくなって(「壁がぴったり!」)と原則を破って参加したのが上記、クローズされた「蜂の巣」のグループ展だった。

話を戻すと政府の最初の発表は「アーティストはその『展示報酬』の契約に従って補償される」というもので、「あーあ、原則破ってはいけなかった」と反省したものであるが、それではほぼ100%のアーティストが救われないことが政府もわかったのか、3月は昨年の3月の収入に基づいて補償金を出すと発表。「やっぱりゼロか〜」と思ったけれど一応昨年度の月別所得申告** を見てみたら3月はデッサン一枚売れて500€の収入があった!(4月はもっとある!!)*** ロックダウンで仕事がなくなった給与所得者は、政府が大量解雇を防ぐため「臨時失業」ということで確か月給の8~9割の手当がもらえたはず。なので400€でも大助かりだと思っていたら500入金された!!! 加えて公団住宅から来た5月のアトリエ兼住居の家賃の請求書が寝耳に水の25€!(これは請求額以外に何も書いてないので緊急時で家賃が分割払いになったのか、本当に割引かれたのか不明、というか嬉しくて調べる気にならない)*****

家賃ほぼゼロ、外出禁止で交際費(?)皆無だから十分行けそうと、エコノミーで現金な私、「腐ってもおフランス!」と大感謝:(あまり褒めてることにならないか?)

まあ隣国のメルケルさんは何も言わずにアーティストに一律5000€だからなー。でも上を見てはキリがない。お国の懐事情が違うから私は理解いたしますし、以前書いているように私のアーティスト生活はフランスでなければ成り立たなかったかも****。 だからマクロン君にもフィリップ、悪口言っても感謝してまっせ(個人的にではなく、おフランスに)。

最後にまた「蜂の巣の展覧会のビデオ」。日本語、英語、スペイン語字幕も付けました。
展示は6月中旬に撤去すれば良いということなので、状況によっては再オープンできるかもというのが日本語だけで書く最新ニュースです。



注:

 

* 詳細知りたい方は:https://www.culture.gouv.fr/Sites-thematiques/Arts-plastiques/Actualites-du-reseau/La-remuneration-du-droit-de-presentation-publique


** 「黄色いベスト運動」の突き上げでマクロンが作った「手当」を貰うには3ヶ月ごとにネットで所得申告をする。私としてはこのこの100€ちょっともあるとないとでは大違い。これは「黄色いベスト」に参加すべきかな? 参考投稿:2019年1月23日すべては車から?

 

***「山あり谷あり」のアーティスト収入を考慮して4月は年収の月割りになった?:要調査(明日から申請可なので)

 

**** といいながらいつ書いたかわからない。基本的には社会補助制度(参考投稿:2019年8月18日例で見る所得再分配)と公団住宅アトリエの安い家賃のお陰(でも通常は25€の数十倍払ってますのでお間違えないように)

 

後記(5/13)

 

*****隣人に「違う違う」と言われて家賃明細書を見たら「負担金調整」とあり、どうも月々何十ユーロも余計に払っていたらしい。つまり経済援助では全く関係なかった!ちょうどそれが今月に当たったのは大助かりだが(苦笑)

2020年4月25日土曜日

夜空を仰いで数える星も

「あーあ、気が抜ける、フランスの感染度5.7%ですって」と書き出したのが月曜のこと。この数字はパスツール研究所のモデル解析による解禁予定日5/11の予想で、そのベースとなるデータは「ダイヤモンド…号」。日本は手を打たなかった結果、微妙な貢献(失笑)。イル・ド・フランス地方(パリとその外郭)は12.3%。「小数点以下まで出すか!?」と工学部くずれの私には思えてしまう誤差の大きそうな数値だが、とにかく感染拡大が防止されるとされる60〜70%とは程遠い。
私は勝手に感染済みではと期待していたのだが(参考3/19)、この数字の前で夢は粉砕。それにこの程度だと第二波が襲う可能性十分*。というか、もともと「監禁」は病院崩壊を防ぐのと治療法発見のための時間稼ぎに過ぎなかったのだから当たり前といえば当たり前だが、、、。

加えて連日晴天、初夏の陽気。1kmの制限を超えて行くベルシー公園を見下ろす旧高架鉄道路からは、公園内に早くも咲き出した牡丹の花がちらちらと遠くに。くやしい〜。あの牡丹たちの本当の美しさの盛りはやはり数日、5月11日(参考4/15)は遠い(かつ人が集いそうなところは目の敵にされているから公園がすぐ開かれるかわからないし)。

他の人も力が抜けたのか(?)、散歩する人も先週の2ー3倍は優にいる。セーヌ川沿いの自動車道の交通量もかなり戻ってきている。モラル的にも経済的にもやってられないのと、「解禁準備」という名目もできたからか? いつも橋のところで取り締まっていた警官もいない! 私が知らない「お達し」があったのか訝しく思ってしまうが、マスコミは「解禁」の話題ばかり:どのようになされるのかわからないので、いつもの通りああだこうだと。

その中木曜の朝のラジオで天文学者が「大気は澄んでいるし飛行機もいなくて星がよく見える。宵には金星が輝き、朝方は水星に木星、土星が、そしてこの3日間は流星群も通過する」と。そういえば禁足されて以来日が暮れてから外に出たことがなかった。そこで夜空を仰ぎに出てみたが、まずは暖かくてびっくり。本当に初夏だ。しかし通行人はほとんどいない。夜空の方はというと、我がアトリエの近くは大きなビルが多く、誰も仕事していないはずだがオフィスには明かりがあちこちついているし、第一街灯が高くてこちらは煌々と輝いてる。大学キャンパス近くに行くと、なぜか建物の上階に明かりがついていたが、いつもだと3つぐらいしか見えない星が少なくとも北斗七星は確認できたから20ぐらいは見えたかも(?)。結局こちらも通行人同様「淋しい」限りだったが、フランスの一般国民の100%がコロナ(およびその影響)にくよくよし 、広い視野のインテリの話題でも「コロナ後の世界」なのに、天文学者は超えている。

宗教だって、復活祭もイスラムのラマダン(断食)もコロナの前には屈するしかなく、信者は教会にもモスクにも集えず、ローマ法王は聴衆ゼロのバチカン広場で「復活祭」を祝ったが、その祝福の言葉だって神様キリスト様を取っ払うと「病に伏せたあるいは亡くなった人に同情し、病院関係者と社会維持に必要な仕事をする勤労者に感謝し、対コロナで一致団結、弱者を援助し、最貧国の借金を帳消しにし、ヨーロッパは団結せよ」等々、すべて正しいにせよマクロンの演説と変わらないではないか。(勿論マクロンと違って「戦争」といいださないのには救われるが)
私としては「世俗を超えた」方には「私たちはいつかは死ぬのです。恐れてはいけません」とか言って欲しいのだが、このブログのために全文確認したところ ** 法王は「神は死を破り永遠の道を開いた。彼は我々人間の闇を霧散させ、衰えることなき永遠の栄光に私たちを導いてくれる」と締めくくっていた。あー、コンセプト違う、、、失礼致しました。

やっぱり天文学者か私の方がよっぽど「禅」だ(笑)

禁足になって以来明らかに鳥の声はよく聞こえる。
では最後に加山雄三から良寛へ昇華いたしましょう。
  

形見にて なにか残さん春は花 山ほととぎす 秋はもみじ葉

 
* さっき聞いたニュースだとWHOが免疫性はあるかどうかわからないと言い出したそうだから、まさに未来は暗中模索ですね
** 参考ソース:法王のスピーチの全文
https://eglise.catholique.fr/vatican/messages-du-saint-pere/497411-benediction-urbi-et-orbi-2020/


藤棚。本当に動く範囲がきまってまして、3/30掲載のツメクサと同じ公園です。



下は散歩で偶然出会った我がアトリエビルに住むアーティスト。
かくの如く一触感染と警戒してる人が一杯なのが今日のブログの伏線でした