2016年9月21日水曜日

"Sentiers des Arts"の推奨作品

Aujourd'hui j'aimerais vous présenter les deux oeuvres de  "Sentiers des Arts" qui m'ont beaucoup plus. Elles sont simples et subtiles, remarquables sur place, si elles ne sont pas nécessairement attirantes dans la brochure (téléchargeable sur le lien ci-dessus).

La première est celle de Mark KRAMER.  Un espace dont les murs sont percés par les nombreux trous identiques devient un vrai cosmos. Nos yeux captent les luminosités et les couleurs variées. C'est magique!

Puis celle du Collectif les éoliens (Rémi DUTHOIT & Franck FEURT) : les nombreuses girouettes composées d'une branche d'osier et d'une plume au sommet de bambou.  Elles s'orientent à la direction du vent en tournant leur plume. De plus les bambous se vibrent.

A propos du vent et le bambou, il y a deux tours réalisés par l'Association Artisans du Vent (Didier FERMENT & Bruno TONDELLIER) qui chantent avec le vent.

Ce sont les travaux qui appellent à nos sens à la fois directement et délicatement, donc il faut être là ! Si vous êtes dans la région, ça vaut vraiment la peine de votre déplacement.

Jusqu'au 2 novembre

(les sites des artistes ci-dessous)


私の「蝶々」は置いておき、このファスティバルでは私が特に紹介したい作品が二つある。
ともに小パンフレットになっている企画デッサンでは「何だこれ?」という感じなのだが、シンプルなアイデアながら結果は絶妙、その素晴らしさは現場で実感してもらわないとわからないのだが、、、

一つはオランダ人Mark KRAMERの小さな穴が沢山あいた空間。外見はボクトツとしたものだが、内部に入ると星降る宇宙空間。同じ穴なのに微妙に光の色も違う。本当に入ってみてのお楽しみ。

もう一つは竹の上に着いた羽が一端にある細い枝の群れ。風の方向に合せて動き羽がくるくる回る。これがどうして上手く機能するのか私にはわからないのだが、ひょっとしたら不完全な形と風の揺らぎがこれを生む? 風見鶏の用に動く枝葉は小魚の群れを思わせ、羽の回転は振動となって竹に伝わり、、、。このCollectif les éoliens (Rémi DUTHOIT & Franck FEURT)も実体験あるのみ。

竹と言えばもっと太い竹を円錐形に組んである塔が二つ、一つは竹に穴があいており、もう一つは弦が張られていて、風に吹かれて前者はボーボーと、後者はヒューヒューと音を立てる。これはAssociation Artisans du Vent (Didier FERMENT & Bruno TONDELLIER) の作品。これとCollectif les éoliensの作品は河口の葦の原を吹き抜けける強風を使い、ちゃんと場所の特異性を生かしており、私の好きなタイプの「正真正銘のインスタレーション作品」。これに比べると私のは何処でもできて恥ずかしいなァ…

というのは話半分。この地方、葦は一杯あったが背の高い竹など生えていなかったし、サイトを見るところ、彼らもほぼ同じものを色々なところへ廻している様子。短期滞在型のフェスティバルに参加するアーティストの多くは結局こうなるのでしょう。


紹介した作家のサイト

Mark KRAMER 
Collectif les éoliens(違う場所のだが回転しているのがビデオである) 
Artisans du Vent(作り方まである)

2016年9月20日火曜日

出稼ぎがバカンスに

Pourquoi le séjour de travail est devenu assez oisif?

Tout d’abord le service technique de "Sentiers des Arts” a été excellent : très bien organisé et disposé à aider aux artistes.
Deuxièmement j’ai demandé à un couple d’amis de venir m’aider en voiture. (En fait je ne conduis pas) En résultat le travail avance trois fois plus vite.
Troisièmement  la période de travail proposée était très courte (moins d'une semaine), j’ai conçu donc un projet très peu “in situ” : j’ai fabriqué les papillons en carton de packaging alimentaire dans mon atelier parisien. En fait c’est carrément un contre-pied de ce que je faisais jusqu’au 2011 où j’ai arrêté « les travaux dans la nature ». (Voir la vidéo suivante).
Alors pourquoi ce virement ?   Tout simplement ce type de travail sain (en plein air, rencontres avec des  gens…) a commencé à me manquer. Par ailleurs le paysage de cette région peu connue me semblait très beau (en fait il l’est. A découvrir). De plus le budget m'est assez confortable! Donc je me suis inventé une nouvelle voie : métamorphoser des emballages perdus en poésie. En fait « Vache qui ne rit plus »  + Papillons de Gagny a fait ça :)


今日は本題:何故出稼ぎ出張がバカンスになったか?
経緯を書くと:

ボルドー駅で今回の私の運転手兼アシスタントを務めてくれる、車で大旅行中のカップルのGさんとCさんに拾ってもらったのが日曜(11日)の午後。そして宿泊先へ。今回はジット gîteと呼ばれる観光客用の一軒家を1週間借りた。人気のない地方で、かつバカンス明けだから、3人の宿泊と考えるとものすごく安いこの宿、農家の家督屋を改造した古い石の建物は外観はこじんまりした感じだが、内部はサイトで見た写真の感じより広くて大満足(実は寝室が3部屋もあるのでお客さんが来ても大丈夫なぐらい)。作業場所である古い漁港への近いのが一番という基準で選んだので低地帯にあると思っていたのが、葡萄畑が見える小高い丘にありなかなか心地よいところだった。(詳しく知りたい方はコチラ

作業初日の月曜日、最初の予定では雑草を伸び放題にしてもらってその中に伐採した木の枝を杭にして金網を張り、蝶々を針金でそれにつけるという計画だったが、今年の夏はこのジロンド河口地方は特に猛暑で雑草は伸びるどころか「枯れ野」の風情。1~1.50mに切った枝を注文しておいたのだが、現場に届いた木はただ切り出された低木そのままで、わたくし用なのかも疑ってしまう。こう状況に合わせ急遽プラン変更、木をそのまま地面に立てることにした。それを技術班チーフに告げると午後一番にエンジンドライブの「ボーリング機」を持って4人チームが駆けつけてくれた。「これはあっという間に穴が開く」と思いきや固い地盤があって意外と難航、汗だくでほぼ力尽きるまでやってもらった。

私も色々の企画に嘗て参加してきたが、こんなに迅速にしっかり助けてもらえるのは珍しい。このお陰で準備はグンと進み、立案時は一人でするつもりだった蝶の取り付けを3人掛かりでしたら火曜日の晩には大体もうさまになって来たのであとはもう余裕、前回書いた港にある唯一の魚屋で新鮮な魚を買い、上記の制作用に運ばれた余分な木の枝で炭火を作ってほぼ毎日バーベキューをし、少し地方観光までして、かつてないバカンス風制作となったのでした。

実際これはある意味「予定通り」。
この手のフェスティバルに参加するのを休止した2011年までの私の「自然環境での作品」* は、素材調達も制作も、できれば考案から現場でというアプローチだったのに対し、「テトラパックの蝶群」はパリ製:アトリエの建物のゴミスペースに張り紙して6月以来毎日少しずつ制作した。現場の作業はそれを何らかの方法で据え付けるだけで、昔の私には許せない楽勝プランだったのだ。それを何故許したかというと、野外で人(企画関係者や他のアーティスト、それに住民)と会って制作するのは心身ともに健康に良いし、この全く知らない、かつ自分から行きそうもないジロンド河口地方、写真で見るときれいそうだ、そしてしっかりペイも良いしという現金な理由。短期滞在しかできないときはこういうのもありかと考えたのでした。蝶々の作り方自体は基本的には昨年亡くなった母が老人用デイサービスで色紙を使って作っていたのを応用したに過ぎないし赤面ものですが、企画提出が通ってしまったからには責任とって作るしかないですよね。誰でも知っているものでも芸術に昇華させるのが腕の見せ所とも言えましょうが、本当のところは「安易過ぎてしたことのあるアーティストがなかったことをした」のが私のオリジナルなところでしょうか(=オノ ヨーコのおみくじみたいに)
 
企画は意外に受けていて大きなポスターにもなっていました~♫

現地では蝶々は風に揺られて、てふてふと、、、

参考:
* 以前の仕事と私が何故止めたかのビデオ


2016年9月19日月曜日

魚とエビの日々

Je suis allé à l'Estuaire de la Gironde  (côté Charente-Maritime) pour réaliser  mon projet d'installation dans le cadre de "Sentiers des Arts". Cette fois, pour les plusieurs raisons dont je parlerai prochainement, le séjour de travail est devenu assez oisif, on a fait presque tous les soirs le barbecue de poisson ! Donc j'écris d'abord sur le merveilleux poissonnier "Délice de Maubert" qui se trouve au Port Maubert (St Fort sur Gironde) qui est le site de mon installation. Le petit poissonnier est géré par deux femmes, leurs maris sont les derniers pêchers du port. 
Et puis sur un mystérieux fabricant de fromage de chèvre... 
Je voudrais bien faire leur pub, mais ils n'ont pas leur site, apparemment.

大河ジロンドはボルドーを通り、その後北西に大きく口を開くようにして大西洋に注ぐ。そのジロンド河口地区、右岸と左岸で地層ががらっと違うそうで、左岸は高級ワインの生産地として有名で、もう少し大西洋側には昔書いたアルカションなど(関連投稿)の保養地もあるリッチな地区なのだが、その反対の右岸はあまり知る人のいない地方。だから「地方興し」のアートの企画があって、先週ジュースの箱パックで作った「蝶々」(関連掲載)の設置に行った。

いつもは苦労を書いているこの種の仕事だが、今回はほぼバカンス!その理由は本題と一緒にまた述べることにして、今日は心に残る魚屋の話から。

机上の紙ににブザーを鳴らせと書いてある!
私の仕事場はひっそりとしたこじんまりしたモベール港 (Port Maubert) 。ジロンド河から内陸に向けて伸びる運河の奥にある。淡水と海水が交わる地区だから珍しい回遊魚もいて、今もそこで漁を営む漁師が二人いる。港にはその奥さん達が経営する魚屋があるのだが、ここが面白かった。テラスにテーブルが出ていて外から見て魚屋さんらしくない。そして誰もいないのでブザーを鳴らす。一番感動的なのは品揃えが「ものすごく少ない」! 黒板に書いてある数種類の近海魚のみで、火曜の晩はMaigretteという魚しかなかった!!!

魚の他には、この地方特産の小さな白エビはローリエとウイキョウで味付けされて茹でたものを売っていたが、これが絶好の食前の付け合わせとなり、毎日朝晩を問わず食卓に上がることとなった。このほか同じく自家製の、魚のテリーヌとかペースト、スープ、それに特産品のボルドー風八つ目鰻なる「珍味」も缶詰にして売っている。これは八つ目鰻の本の奇怪な鰻の口デッサンを見ていたら食指が動かなくなりトライしなかったのだが、「珍味」は高く売れるので、「八つ目鰻がいなくなったら地元の漁師も消える」そうである。

(写真はタラの一種のメルランと白エビを袋に入れてもらっているところ)

珍味と言えば、同じく回遊魚で淡水地区で産卵する「チョウザメ」もいて(いた?):1920年頃ロシア人がキャビアの製法を近くのSaint-Seurin d’Uzetに伝え50年頃まで栄えたのだがもはや絶滅寸前品種です。日曜日にキャビアフェスティバルと宣伝していたが???

それはともかくこの魚屋さんのお陰でほぼ毎日レンタハウスで鮮魚のバーベキュー。こんなことは我が長き人生で始めて。

魚屋に続いて特記したいのは写真の変なラベルが張ってあるヤギのチーズ、これが上手い。ロック イン シェーブルと書かれているのは私の分析では農場のあるロック(Roc)なる地名とRockをかけてバイクに股がるハードロック娘のヤギがデザインしてあるのではと私は想像するのだが、作者の意図は謎。置いてある店も我々の見たところ Saint Thomas de Conac のコープのみで、なかなか謎が多いのです。

左奥が借りた家
それから借りた家の隣に引退したお百姓さんの菜園があって、、、もらったトマトがこれもまたすごく美味しくて、、、

良いものを食べた1週間!
この原稿を書いていたのはパリに戻る列車の中でだが、トイレにも行きたいしと入ったボルドー駅前のバーで食べたハンバーグ、これぞ何が入っているか分からないような代物で(旧関連掲載)、久しぶりの悪食に胃がどぎまぎしているのが分かった次第。

(ちょっと調べたけどやはり魚屋もチーズもHPないみたいです) 

追記:難を言うならワイン。ジロンドの向こう側はメドックなのだけど、、、

2016年9月7日水曜日

ダーティーエイゾウは二度死ぬ

以下9/4の投稿の続きです: 

新しい光ファイバーを引きに技術者が来たのだけれど、、、出来なかった! ファイバーを入れようとした建物を通過するプラスチックの配線用ホースのようなものが詰まっていて、これは電気屋の仕事だそうで、、、。

私も可哀想なのだが、それ以上は来た二人の技術者。彼らは下請けで、出来ないとペイされないそうで、、、だから2時間も頑張っていたのだ。「労働法改革」がもめにもめたこの国でこんなひどい待遇があっていいのだろうか。元締めはおフランスの大手ゼネコンのブイグだから電気工ぐらいさっと送ってくれてよさそうだが、それをしてくれない。

それ以上に驚いたのは、カスタマーならいざ知らず、技術者がコールセンターを呼んでも20-30分と繋がらない。センターはチュニジアにあるそうで、、、

ダーティーが勝手に振ってくれたブイグだが、最初からこんな酷いのって先が思いやられる。来週は地方に「出稼ぎ」だし、その後日本にも戻らねばならないしで当分サスペンド。
というわけでダーティーエイゾウは死ななかった。私はキレイになろうなんて皆目思っていないのだけれど。(写真はユー島にてで巨岩を揺らすダーティーエイゾウ:この岩、本当に動くのです)

2016年9月6日火曜日

ナントの「良い子」

では前回予告した、ナントの「良い子」のことを書こう。

ナントでは7〜8月に"Voyage à Nantes"という町中の色々な場所を使った展覧会が行われていて(素晴らしいことに多分すべて入場無料だと思う)、友人のS夫婦に連れられて2日間ちょっとつまみ食い的にみたのだが、その中で「良い子」Le Gentil Garçon(直訳すると「優しい少年」かな?)***と名乗るアーティストが改修中の美術館全体を使って大々的な展覧会をしていた。個展と言えば個展だが、彼はナント美術館、自然史博物館、それに会場である県立ドブレ博物館のコレクションに自分の作品を交えて、部屋ごとにテーマ別に博物学的というか、私が良く引き合いに出すキャビネ・ド・キュリオジテ*的な展示をしていたのだが、これが楽しかった! というのは彼の連想、イメージの引き合い+タイトルがとてもユーモアに富んでいるから。

作品の関連はかなり表層的で、例えば「道化師の間」では、大作の往年の大画と思われしが、実は額ごとワトーの作品を撮ってそのまま拡大プリントしたにすぎない、その壁に掛かったような絵の中の道化師のパッチワーク的な衣装の色に合わせて、緑、赤、青テーブルがあり、その色の天然の岩石と熱帯鳥の剥製という自然史博物館所蔵品が飾ってあったりという具合(写真)。この点4月に書いた「尻取り展」に似ているが、それに比べ私の好みの「簡単アート」の自分の作品(例えばグランドピアノ型に切った絨毯の上で2人の子供に白黒の積み木を並べさせて作った作品とか:これは白黒のスペース、写真のシマウマの後方)を取り入れてうまくコンセプトとしてまとめている。言葉でも写真でも平凡になるが、いわゆる「振付け」「照明」が上手で、しっかりビジュアルな落ちどころをおさえ、会場ではその時々に発見の驚きがある。
本棚を押して裏側に行かねばならない、解説文字もすべて鏡像反転された書斎とか、写真のミニュチュアを集めた建物の模型のようなミニュチュア美術館は解説もミニュチュアでメガネをかけても良く読めない、、、とか凝ってます。

「良い子」の専門家と自称するジュリアン・アムルー Julien Amouroux(つまりに「良い子」は彼のコンセプトなのだが)によると「我々はすべての範疇の物体を同じように見ているだろうか? 見られるモノにおいて重要なのは色なのか光なのか形なのか?等々、この展覧会は見るという行為への考察が一番のテーマ」なのだ。同じく彼によると「『良い子』は子供のごとく、世界を記述するのではなく発見する」と言うそうで、、、万事この調子です(笑)
「夜の間」の描き人知らずの絵と結晶

こういう展覧会が大好きになるというのは「現代美術は嫌い」と言いいながらやはり大好きなのかしらと思わないでもないが、私の思うに「良い子」は現代美術界の「逸脱」とか「スキャンダル」というメソッドには無関心、かくして大人たち(業界人)の常識(歴史観)を無力化しているのである。


割れた鏡と古代の土器の「占いの間」
 「良い子」にはHPがありますコチラ、上手く出来ているもののあまりピンと来なかった。でも√2€の小切手なんていう楽しい作品があって、、、彼(アムルー君)は数学を勉強したということで、この展覧会でもただの連想ではなく科学的アプローチが薬味として効いていたと思う。
(私もかつては理科系なので一層相感ずるところがあるのかもしれない)。

最近見た中で一番面白い現代美術展だったが残念ながらこの大展覧会「未知らぬものが私をむさぼる(L'inconnu me dévore)」は8/28で終わりました。

最後に:ナントの「良い子」としたが、ナントで見た良い子で、アムルー君はリヨンの作家です

* 注:キャビネ…に関しては
対面のビルの壁にも作品が
 現代「キャビネ ドゥ キュリオジテ」論 続 ...
現代「キャビネ ドゥ キュリオジテ」論

**最近現代アート展ではよくメディアターと言う解説員がいるのだが、この展覧会の若い学生バイトらしきメディアターは担当作品に関する知識をしっかり持っていた。これも私の評価をプラスにしている

***HPの英語ではLe Gentil Garçonがナイスガイとなっており、私には違和感があるのだが英仏堪能な皆さん、いかがでしょうか?  



閉館時間まで見ていたら係員が「擬態昆虫」の世話をするのに立ち会えた
 

2016年9月4日日曜日

ダーティーエイゾウの最期

フランスのインターネット業界は買収による糾合離散が激しく、上手く機能しているならば絶対変更などしたくないインターネット接続だが、あちらさんの都合でこれまで4回も「契約変更」を余儀なくされている。

私は今まで光ファイバーで繋がれると言う理由で家電販売店のDartyに契約していたのだが、ユー島に出かける前に 「Darty Boxが旧態化したから交換します」という電話があった。新しいBoxをもらって技術者が来るまでに3日もかかる。「そんなことあり得ない」と悲鳴を上げていたら、その電話の後「新契約ありがとうございました」などのメールが入り、、、それも絶対聞いてない! Dartyが買収されたことはニュースで知っていたが、その結果契約会社が変わったのはわかるが契約までも?

昨日ボックスを外してお店に持って行ったら「外さなくて良かったのです」と呆れられ(「携帯番号もすぐ言えない老人だからな〜」という表情で)。たが「交換(échange)」と言ったではないか!新しいのを取りに行くだけならそれはそれで違う言葉があるでしょう! 
とはいえこれで3日間インターネットがなくなるという事態がなくなり大満足。

しかしこういうことって他人から相談されると「そんなことはありえないから大丈夫」と90パーの自信を持って答えられるのだが(あとの10%はお客を客と思わない「おフランス」だから)、自分のことだとパニクりますねー。反省

こんなつまらない話題はここまでにして我が愛しのミラベルちゃんのお写真を。今年は7月まで悪天だったから収穫が遅れ、最近になってやっとかなり熟したのが店に並ぶようになった。ちなみに私の朝市の店では5.65€/kgでした。

次回はナントの「良い子」のお話をしたいと思います。乞うご期待

注:Darty、私は面白がってダーティーと呼んでいますが、ダルティと発音されます。かつ映画の Dirty Harry も L'inspecteur Harry (ハリー刑事)というタイトルになっているので、フランス人にはDarty Eizoが駄洒落として認識されません


最後に愛しのミラベルに関する過去の投稿集

「ミラベルでサバイバル」2015年8月
「バカンスもミラベル」2014年8月(クライマックスはミラベルのスフレ)
「頑張れミラベル」2013年9月(私が好きな理由)
「ミラベル食べ放題」2011年9月(豊作の年でした)

「ミラベルbis」(ファンの多い緑のプラム、 レーヌ・クロードのことも書いている) 


2016年9月2日金曜日

ユー島紀行

Je suis allé à l’Ile d’Yeu, Ce n’est pas pour cueillir de l’eau de mer. Mme K m’en a déjà apporté deux grandes bouteilles l’été dernier et je m’en suis servi pour le dessin. A vrai dire, cette eau produit un miracle : l’encre de chine s’est forme en croix-étoile (voit la photo au bas de l’article), cela n’est jamais arrivé ni avant ni après. Donc j’avais très envie de découvrir le côte de cette "ile dieux".

Ile d'Yeu という大西洋岸の島に行って来た。(発音が難しいがあえてカタカナで書けばイル・デューかと思っていたら日本語ウィキがありました。それに準じて以下「ユー島」とします)

今年は「夏が来ない」と7月初旬まで悲観していたのだが(参考投稿)、その後「海水のデッサン」には理想的なパターンの天気、即ち暑い日が数日続く(そのとき制作)と少し涼しくなる(その間に次作の準備)という繰り返しが続き、制作はどんどんはかどり、大きいデッサンも20作以上でき、かくしていつも使っている紙はなくなり、アイデアもなくなり、「仕事以外は無趣味」の私もバカンスしてもいいかと思うほどの限界に至った。
ユー島に別荘があるKさんに連絡したら「ソファーでも良かったら」と言われ転がり込んだ。実際Kさん宅は千客万来、常連リピーターの方もおられたが、それが頷けるほどユー島は良いところだった。

高速船で30分の沖で隔離されているからか自動車も少なく(勿論 4km x 9.5kmの島だから旅行者が特に車が必要にはならないが、ひょっとしたらフェリー料金が高いのかも:これ簡単に調べられるがその興味なし)、自転車で移動し浜辺を選んで泳ぐという何とも健康的生活。その浜辺も美しく、街の家は白壁にブルーの鎧戸と、エーゲ海の島もかくならんか?(実は私は30余年もフランスにいるのにギリシャに行ったことがないのです)

西南側の岸壁の丘は大きな岩がごろんごろんとし、石器時代の小さなドルメンや古城もあるのだが、概して何もなくて、荒涼とした感じが私好み。城があったのは中世以来島は戦略的要所、おそらく外国軍にロワール河を遡って内陸に進まれるのを阻む為であろう。地理・歴史は先にリンクした日本語ウィキに譲るが、多分翻訳しただけなのだろう、意味が解らないところは間違えなので信用しないように。例えば「数多くの外国軍(イングランド、スペイン、低地諸国)の侵略」とある低地諸国はオランダのこと。17世紀のタバコの話もフランス語ウィキでは、島でタバコを栽培して闇取り引きしたが、とても儲かるので大量輸入にまで手を出したことになっている。

それは兎も角、歴史的に一番有名なのはナチス占領下のヴィッシー政府に担ぎ出された第一次大戦の英雄ペタン元帥(ウィキが戦後幽閉され亡くなり、墓もあることだろう(これも去年までKさんが海水を持って来て下さった時に聞くまで知らなかったことだが)

ところで海水、その採取が目的だったかと思われるかもしれないが、昨年もう大きなボトル2本ももらっていて、実際には同じところの水をまた取りに行く必要は強いてない。それでも是非足を運びたいと思ったのは、ユー島の海水で描いたドローイングには未だ見たことのない、楽しげな十字形の不思議な星印が現れるという「奇跡」が起きたから。だからどんな場所なんだろうかとの興味津々で、、、。実に奇跡というだけはあって「十字星」は同じ水でも二度と再現されないのだが、これはやっぱり Ile dieux「神の島」の水ならでは?
(この駄洒落?の話、日本語ウィキにはあるけど仏語ウィキにはありません。何れにせよ私には発音区別できませんが)


次の写真が「奇跡の海水」のスー(Soux)ビーチ。


 そして最後にその「奇跡のドローイング」


天気予報によると戻って来たパリではまだまだ暑い日が続く。さてどうするべきか? 困った。。。