2016年1月28日木曜日

今日はのんびり、昔話

あー、今日はのんびりした。
来週から始まる個展の郊外の街ガニー(Gagny) 市から作品を「渋滞を避けて朝一で取りに行くから」といわれて、睡眠不足。いくら早くても8時半だろうとは思っていたが、もっと早く着いて起こされたりすると面目ない。だから8時に目覚ましをして、、、安眠したいのだが、私は朝起きる用事があると思うだけで夜中に何度も起きてしまう小心者なのです(学校、会社生活のトラウマが今でも続く?)。

結局トラックが着いたのは10時、何のことはない、朝一で出発しただけ。しかしトラックで取りに来てくれるのは願ったり叶ったりだから、「わざわざありがとう」と言ったら「招待作家だから当たり前です」って、、、嬉しいですね〜。やっと終わった有名銀行への作品搬入搬出とはえらい違いです!

その後トラックに乗せてもらってガニーまで行くはずだったのだが、運転手さんによれば市職員以外を乗せる訳にはいかないとのことで、、、この辺「公の機関」はお固いですから。スケジュールでは明日が「飾り付け」の日になっていて、展覧会担当女史によると作品の保険が明日からだから「公の機関」的には明日からにして欲しい様子。まあ私も半日仕事しても仕方ないかと簡単にあきらめ、休暇に雑務と思いつつ、結局何もしなかった?かなー。

ところで先週の土曜日は、展覧会会場の建物で彫塑を習う子供たちにインスタレーション用のチョウチョウを作ってもらった。6歳から15歳までの三クラス。 年長者では私より素早く作る生徒がいて驚いた一方、低学年で自分で全然出来ない子がいた。「あーそうか、こうするのね」と小声で言いつつも実は全く分かってなくて、結局私や周囲が手を出してしまう。「将来大変そう」とその子が心配になると同時に私は自分の子供時代をハタと思いだした。

実は私、小学校の低学年の頃は「何もしなくても机を並べた相席の女の子がすべてしてくれていた」(という記憶がありありとある)。お陰で私は「折り紙」など、普通の日本人ができることができない。隣の子が親切だったのだとずーっと思っていたのだが、実は私はかなりできが悪く、見るに見かねて助けてもらっていたようだ。
というのも母は、兄にも姪にも、当時担当教師に呼び出され「特殊学校」行きを示唆されたが、怒って「ほっといて下さい」と言って帰って来たという逸話を話している。当の本人(私)は実はそれをかなり最近まで知らなかった。考えてみるとそういう節はいろいろあるのだ。
幸いにしてその後何かに目覚めて(?)人並み、学歴だけは普通以上(笑)になり、その後の普通でない人生も個人的には「ほっといて」もらって本当によかった。母の「炯眼」には自分の子だからという自負があったのかもしれないが、そんな次第で亡くなった母には頭が上がらない。
昔私が何故「箸が普通に持てないか」尋ねたときの答えも「あんたは覚えんかった」の一言。そう簡単にあきらめるかなぁと不思議だったが、その頃の私が箸を持てないぐらいは大した問題ではなかったのかもしれない。

蛇腹折りや結び目が作れないぐらい大丈夫。あの子も今後どうなるか期待しましょう。

 ガニーの子供も参加した、年末年始の宣伝ビラ、包装紙を使ったチョウチョウ

実はこの「チョウチョウ」自体も母が老人デイサービスで作っていたのを「パクリ」して今回応用。見て感嘆するガニーの市民に「これが折り紙ねー」と言われ、嘗ての「落ちこぼれ小学生」答えに窮しました。。。。

フランスの日本人読者で連絡がなかった方はいないとおもいますが、個展に関してはコチラのイベントページ、またはガニー市のページをご参考ください


   アトリエの様子
 

2016年1月16日土曜日

終わらない銀行と悲しい現実

昨日書いたポスター、pommeさんからコメントをもらい、指摘されたサイトを開いてみたらそのロゴでした。女性用の「男漁り」のサイトで、あのデザインのメッセージは私の考えたような「曖昧性」は全くなく「単刀直入」、がっかりです。またまた「現実はアートより奇なり」

がっかりついで:「銀行の展覧会」は終わったけれど月額2.5€の「口座維持管理費」の方は終わってない。私の書留葉書の効果はほぼゼロで、維持費は「お客さん次第=大金を預金してるとか、保険とかを銀行経由にしたら無料になる」「貴男は明細書を電子化しているので20%割引」。私が「管理費を幾つもの銀行に払うのは馬鹿げているから一つにして貴行は閉じる」と言っても、はったりと見破られたか全く効果はなかった。確かに彼らにとっては私みたいな収入の少ない顧客はいてもいなくてもどうでもいいでしょう。つまり「貧乏人は年間30ユーロ払え」ということで、私にはこういう不平等を「社会党政府」が許すというのは考えられないのだけれど。

でもその政府は、党内、マスコミ、知識人の反対をものともせずテロリスト犯罪者の「二重国籍剥奪」への憲法改正にご執心。某アンケートによれば国民の94%が賛成しており、オランドの目指す通り挙国一致!つまり私は社会の6%というマイナー派ということで、、、結局銀行口座もポスターもそういうことなのかな〜(涙)

ところで管理費は銀行によればpommeさんのコメントの小切手の問題ではなく「電子化で口座の安全性確保にお金がかかるようになったから」という説明でしたが、、、

2016年1月14日木曜日

銀行 イズ オーバー

昨日ついに「銀行の展覧会」参考掲載 の作品を搬出。ふぅー、一件落着。

2月のパリ近郊の街の個展、受け入れ条件がすごくマトモだから、期待に応えなくっちゃー(期待されてるかどうか知らないけど)。90年代のカラフルな絵と今の海水の白黒のデッサンを対決させて展示するつもりで、頭の中で色々考えたが、やっぱり現物をアトリエの壁に飾ってシミュレーションした方がよっぽど分かりやすい。
それに蝶々や兎もインスタレーション用に作らねばならない。だから「毎日のデッサン」は当分お休み。ボウイの追悼番組など見ている暇はないのだが、仕事は昼ということで、、、


ところで年末からこんな変なポスターがバス停に張ってあって、、、環境会議のときのBrandalismeと同じ媒体(参考投稿)だが、あのときのプロパガンダ風のポスターと異なり、いったい何を意味するのかもわからない。解釈はご自由にという感じだけど視覚的インパクトが強く何かが伝わってくる。これを私はとても気に入っている。
  
こういうポスターは最初に人の目を惹いておいて後で結論が出てくる連載広告の場合が多いのだけれど、完結編がなかなか出てこない。他にも凝ったデザインのポスターがあるなと思ったらそれはグラフィック・フェスティバルの広告だった。それにはちゃんとロゴも入っているけど、これはピクトグラム以外は全くなし。でもやっぱりフェスティバルのかなー?

2016年1月11日月曜日

ランプに化けたアリス

あれれ、もう11日とは。何故忙しいのかな? 「アリス展」の作品搬出、それに銀行のデッサンも壁から降ろし、、、かつ何故かほぼ毎晩何かあった。

先週水曜日はパリ近郊のサン・ドニの巨大な旧工場跡をアトリエ住居とするニコラ・セスブロン君(Nicolas Cesbron)のところに初めて行った。場所によっては蜘蛛の巣一杯、庭(?鉄道線沿い)にヤギや鶏も飼っている。木工などはお手の物だから、住居も手作り。アトリエにぶら下がるボートの中にベッドがあったり(来客用の寝室とか)、幻想映画のセットみたいなところ。

ニコラ君はアリス展で、ウニの殻が先端についた海洋生物の様な不思議なシャンデリア(?:昨日一枚目の写真上方にあり)を展示したが、実は展覧会後私のデッサン「パンジャブのアリス」が同じようにウニの殻がひょろっと伸びた触手の様に軸の上に光る素敵なランプに化けて!!!(つまり作品交換)。

ランプというのは暗がりを明るくするためにつけるものと思っていたが、このランプはそうではない。「明かり」の機能とは関係なく「つけて眺めていたくなる!」 つまり道具の領域を越えている:アート作品ですね。

光り物は写真が難しいのでサイトからきれいなのを拝借しようと思ったが、「ウニ」シリーズは最新作で、見つからなかった。
下は小さな穴を明けた「瓢箪」のランプと作者


やっぱり書いたからには「光るウニ」を撮影(下)。キレイでしょ。こんな素晴らしいランプに替わる私のデッサンもまんざらではないと思いつつも、交換条件がアンバランスではないかといぶかしがったのだが、秘密は私の描いた少女が彼の娘にどこか似ているということにあった(本人に初めて会ったが、確かに面影があり、納得)


ニコラ君(Nicolas Cesbron)とその作品に関しては2014年に開かれたパリの美術館でのプレス資料(PDF)に詳しいのでご参考を

2016年1月1日金曜日

正月なのにアリス

L'exposition sur le thème d'Alice au pays des merveilles, à laquelle je participe, est encore visible demain et après-demain entre 14h et 18h. 
L'espace est une chapelle de style néo-roman. Il est immense. Comme d'habitude, le commissaire de l'expo, Guy Jacqmin, savait bien négocier avec cet espace difficile à manier. De plus Il y a des spectacles, concerts, on sert du thé. C'est une bonne expo, hélas, on ne réussi pas mobiliser du monde ... Donc c'est un dernier cri.

フランス在住の方には繰り返しメールがいっていますが、
私の参加している「不思議の国のアリス」のテーマの展覧会は
 病院の中の昔の礼拝堂で、こんな巨大な空間。
色々な作品があって


お茶は出るし
 短い演劇やコンサートもあるし、、、

「不思議の国のアリス」発刊150周年で、最近多くの企画がある。この展覧会もほかに引けを取らないと思うけど、企画キューレーターは慎み深いアーティストで宣伝が下手、
かつ場所がパリ市内ではなく、クリスマスシーズンもあってか残念ながらあまり人に来てもらえなかった (>_<)°

明日明後日(午後2〜6時)で終わりです。これが最後の叫び。(日本語ブログでは仕方がないのですが) これらの写真をすでに掲載したフェースブックのイベントページもありますのでご参考に


最後の最後に、写真では「輝かない」私の海水デッサン
Et voici mes deux dessins à l'eau de mer qui ne brillent pas dans la photo.

正月早々愚痴りましたが、良いお年を