2019年1月24日木曜日

Quand la Nature se dérobe

(今日は日本語が後ろ)


Voici la vidéo que je projette dans l'expo à HCE galerie actuellement.
En fait "la robe" me revient d'un temps à l'autre dans mes création. Malgré la différence des modes d'expression, soit le dessin soit l'installation insitu, il y a les intérêts communs de ma part. Ce diaporama a pour but de les mettre en évidence.

Par ailleurs j'ai déjà montré quelques photos sur l'article du 10 décembre, je les publie de nouveau ci-dessous.

Vous serez de bienvenu à 
la Clôture de l'exposition : le samedi 26 janvier 2019 /
à 18h  Danse contemporaine par Golestan Outil

今回のHCE画廊が決めた2人展のテーマは多義的だが、語感的に訳すと「自然がドレスを脱ぐ時」。画廊の念頭にはカタユンさんの「子供の服と系統図 のような木」の描かれた絵と私の海水ドローイングのドレスシリーズがあったのだが、私はそれに加えて嘗ての「自然の中でのインスタレーション」作品のドレ スも見せたいと思った。ドローイングとインスタレーションという違った表現の中の共通項を探り出すような形で作ったのが上のヴィデオでした。今週の土曜日 は最終日で在廊します。18時からダンスもあります。
写真は既に12/10に掲載したものですが再掲載は簡単なので再び。

最近頻繁にブログしますが、最近寒くなったので内職?です(笑)


 La robe blanche au centre réalisée il y a 5 ans est exposée ici à Saint-Denis 
pour la première fois dans le monde !


 Un autre diaporama: il est conçu par Susanne de la galarie HCE et Sylvie Pohin. 
Les photos projetées à intérieure de la forme de robe sont les miennes :)


HCE Galerie

7 rue Gibault,
93200 Saint Denis, France.
Téléphone :
+33 6 20 78 91 54
+33 6 81 94 63 06



2019年1月23日水曜日

すべては車から?

「黄色いベスト」運動は地方の人々が、実施されようとしていたガソリン税値上げ、それと既に施行された一般道での最高速度が90kmから80kmに制限、この二つの不満がそもそもの出発点だった。つまり田舎の車族の反乱である。
この車というものがキーであるという大胆な仮説を私は立てている。

フランス語で人を侮辱する言葉を覚えたいなら、車に乗せてもらうのが一番。いつもは穏やかだと思われる人でも一旦ハンドルを握って通りに出るや、前や横の車に対し悪口雑言。時にはこの豹変、感動的でもあるが、ボルテージが上がって来ると自分の運転も荒くなり、助手席に座っているのも怖くなる。他人のマナー、あるいは渋滞、自動車の運転は圧倒的多数の人間をナーバスにする要因が一杯だ。こんなことは誰も言わないが、私はこの車の魔力(心理操作)と「黄色いベスト」運動は無関係ではないのではと憶測しているのだ。 勿論私が知るのはパリ市内のことで、田舎では車の量が比較にならないからのんびりかもしれないが、ちょっとした渋滞が不測の事態になるし、レーダーの速度監視器とかもあるし、田舎の人もそれなりに神経を高ぶらせる要素がある。

そもそも車社会自体が社会的に逆説的なものであるというのは、イリイチ Ivan Illich(ウィキ)が1970年代にすでに指摘している *。

つまり、車があると遠くまで速く行けるので時間が節約できる。そして車が一般化するに連れて道路網が整備され国土開発が車中心になされる。すべてが車での移動性をもと再編成され、郊外に大きなスーパーができ、町村の小店舗がなくなり、結局はかつては徒歩で日常食品の買い物ができ、それに加えて遠くまで行って買い物が出来ると言う可能性を車が生んだのだが、一旦町に店がなくなってしまうと、車で日常品も遠くまで買い物で行くしかなくなった。つまり移動時間は短くなる一方、車に乗っている時間が増えた。結局時間は節約されたのだろうか?というのが車の生むパラドックス。

かくして制限時速、ガソリン代は、車に首根っこをつかまれた田舎の人には譲れない問題となったが、それには「ナーバス増進剤」としての車が導火線になったのではというのが私の仮説です(笑)

私としては、マクロンはフレキシブル社会の推進者だからモビリティという言葉が大好きだが「移動できる」ということと「移動するしかない」というのは違うのだということを認識して欲しい。 一方「黄色いベスト」には車の移動性が選択肢の一つとなるように、車社会の見直しに運動を持って行って欲しい。というのが私の希望。(フレキシブルであることとフレキシブルであるしかないという違いも同様のこと)

便利な道具が必要不可欠なものになり、それに首をしめられるようになったというのはなんかの童話みたいだが、車依存と同じくインターネット依存もますます大きくなって **、もうWi-Fiないと何も出来ない。でも低所得者には接続契約援助があるとはきいたことないけど。うんこれ「全国大討論会」で提言しようかしら。

「エネルギーと公正」(1979)
* 思想家としてのイリイチは、学校、交通、医療といった社会的サービスの根幹に、道具的な権力、専門家権力を見て、過剰な効率性を追い求めるがあまり人間の自立、自律を喪失させる現代文明を批判。それらから離れて地に足を下ろした生き方を模索した。(ウィキ)からの抜粋) 。
イリイチは現代の問題をよく言い当てていると思うのに、最近名前を聞くことがなくなった。そうと思っていたらラジオで彼の上記の「車社会の逆説」が急に流れて来て嬉しくなった。「黄色いベスト」のお陰(笑)。 **  その放送は特に現代のネット社会での「効率化と時間」に関するものでした。 
https://www.franceculture.fr/emissions/la-grande-table-2eme-partie/gagner-en-vitesse-est-ce-perdre-du-temps 

追記:
「黄色いベスト」のお陰といえば、前回書いたように、マクロンが約束した「最低賃金」の値上げが「手当」になったのだが、このお陰で「手当」が給与所得者のみでなく自由業者にも及ぶことが判明。びっくりして社会給付事務所のサイトでそれを確認し、そのまま申請開始。最近の収入欄にうまく数字が入れられなくて色々やっていたら突然サイト自体がダウン!(私の年寄りMacの所為でなかった) 今週金曜までにせねばならないので膨大な数の申請が押し寄せているそうなのだ。結局私はインターネットが空いているだろうと思われる夜中に再トライアル。収入欄の疑問は解けなかったがまたポシャるとはじめからやり直しなので、急いでとばして最後のページまで行った。どうなるかなー? 私は貰えれば大助かりだが、TVインタビューでは「100ユーロなんてないも同然」と言う「黄色いベスト」が何人もいて、これも私が運動にあまり好感がわかない理由ですねー。


マクロンと黄色いベスト」に関する以前の投稿
12月10日  マクロンショーを待ちながら
1月20日 歴史はかくして作られる?

2019年1月20日日曜日

歴史はかくして作られる?

マクロンと「黄色いベスト(gilets jaunes)」のこと、12月10日以来書いていなかったけど、笑っていいのか悲嘆すべきか、あるいは怒るべきなのかわからないような事件がありすぎて〜。「黄色いベスト」のデモは土曜ごと、私のサンドニの画廊のイベントも土曜ごと、「黄色いベスト」たちの実態はインタビューや統計では「個」か「平均」かになって私にはやっぱりよくわからなくて、、、かつ運動メンバーも変わって来たとかでなかなか手に負えないのだが、まだまだ続きそうなので中間報告(?)。

12/10に戻ると、マクロン、12/10のTV演説で、その前の発言で私はそうとしか解釈できないと思ったガソリン税引き上げを取り下げを確約、また最低賃金100ユーロ引上げ:これは演説ではそうとしかとれない内容だったが、その後一律に上げるのではなくて「手当」で、例えばカップルでもう一人が収入が多い場合は対象外となる。理にはかなっているのだが「運動」の大きさ、激しさに対応するには分かり難い。加えて「黄色いベスト」運動の主体は最低賃金より少し稼ぎが多い層とされているのでこれだとその層に対する波及効果はあるのだろうか? これまでも「住宅援助を減らすけど住宅税をなくしますから」とかで、プラスマイナス分かり難いんだよなー。そう思っていたら、そんな私をなじるかのように、マクロンの政党のLRMの議員代表のルジャンルLe Gendreって男が「財政上の理由から購買力増大対策は分断されすぎていたので理解されなかった。われわれの誤りはあまりに知的で微妙で技術的過ぎたこと」と正しいとしても人を馬鹿にした発言をして(12/18)** 小スキャンダル。私がこの男を聞いたのは実はマクロンのTV演説の直後の討論会が初めてだったが、このときも人を見下した態度で「黄色いベスト」を応援する訳でもない私の気分をも悪くさせるような発言を繰り返した。こいつは早く「代表」から降ろした方がと思ったのだが、もっと強力に足を引っ張るのが元マクロンのお付きのガードマンのベナラBenalla君。彼は昨年のメーデーでデモ警備隊を随行し(勿論こんなことは職務管轄外)、デモに参加したアベックに暴力を加えた。その後のマクロンの彼に対する処置が明快ではなく、この事件でマクロンの人気はグッと下がった(世論調査のグラ フを見た記憶があるのだが、再発見できず)。そのベナラ君、仕事を辞めさせられた後も外交官パスポートを保持したままで、12月にマクロンが行く前にチャドに行って大統領と面会していた(かつ入国時に外交官パスポートを使ったらしい)という事実が発覚。マクロンはベナラと切れていないのではとの疑惑が。。。一昨日のニュースではベナラはバスポートの一冊を偽の申請書で作ったとか!(爆笑)

それから5日(土)のデモでは、元ボクサー(元仏チャンピオン)が 「黄色いベスト」の参加して警備隊(憲兵)に素手で殴り掛かり、そのビデオが流れて翌日自首し拘留されたのだが、この「勇士」の為にサイトで募金が組織され1日たらずで10万ユーロ(1300万円)を越えるお金が集まった。(圧力で確か募金ページは自主閉鎖? 法律により募金は罰金には使えないが裁判費用などには使えるらしい)かつ本人は自首する前に自己を弁護し「黄色いベスト」運動を擁護するビデオも録音していて。。。
日本的に見ると「とんでもない」だが、フランスでは以前から、エコロジーの闘士がマクドナルドの店を壊したり、労働組合員が社長の服を引っ剥がしたり、暴力行為に至ることは後が絶たず、「抑えきれない怒りの爆発」は情状酌量の対象になるようで、、、この続きはどうなりますやら。

私が12/10に「マクロンショー」と呼んだTV演説は先に述べたように、運動を何とか抑えようと緩和政策を神妙に訴えて生彩がなかったが、今週まさにマクロンショーと呼べそうな 全国ツアーが始まった。
皮切りは火曜日、ノルマンディーの人口4000人に満たない小さな村で653人の同地方の市町村長と6時間に渡り討論会(というか質問要望への応答演説会)、今日は南西部の同じような田舎で同規模で。
そもそも「黄色いベスト」運動「政府は田舎の現状をわかっていない」という住民の不満に火がついたのだが、これに対しマクロンは役場に「陳情書」を置いて国民の声を聞くことにしてそれをもとに市町村長と討論する。こういうことをやるとマクロンは水を得た魚と言おうか、元気にしゃべりまくって勢力を持ち直すようにも見えるが、、、市町村長はマクロンを「嫌悪」する「黄色いベスト」たちとは違うからなー。

だから国民が誰でも参加できる「全国大討論」というのも企画されていて、既にサイトで各人意見が言えるが、これがどういう風に終決できるのだろう?いかに政策に反映するか?成功すれば未来の政治モデルともなりかねない試みだが、討論が始まる前から企画責任者に任命された元スポーツ大臣への手当が高給(月180万円)すぎると非難され、早々辞退してしまった(笑)

10日にはカルロス・ゴーンが所得税を減らすため2012年以オランダ住民であったというニュースもあったなー。

本当に書ききれないほどの楽しいニュースの連続で、、、これがフランス暮らしやめられない理由かなぁ?(このハチャメチャさはダンマリの某国に比べて「自由」の証ともいえますからね。でもつかれるな〜)


**この種の大衆を見下した態度はマクロン自身にも昔からつきまとっていて、経済大臣の時に例えば「交渉する労働者のなかには文盲もいるから難しい」という内容の「大発言」をした。「それを言っちゃあおしまいだよ」と私は思ったが、「事実」だからなのか大したバッシングがなかった。それほど若い大臣には勢いがあったのかもしれない。


2019年1月8日火曜日

こいつぁ春から縁起がいい(かも)

「春から」と言っても1/5日、寒い中サンドニの展覧会 * に行くのに道を急いでいたらサッカーボールが転がって来た。そのボールが後ろ足の踵に触れたのだが、その足を前に出すとそれに吸い付いたようにボールが移動し、足の間に挟まったようになりもうワンステップ移動、第三ステップ後にボールを後ろにやったら、周りにいた(ディーラーらしき?)黒人のお兄さんたちが「すげ〜!!!」と大声で喝采。本人も全く意識していない、偶然がなした「オリジナルなマルセイユルーレット」だから「観衆?」はぶったまげただろう(勿論私も)。おそらく私の人生で路上サッカーで時間をつぶす若者たちに尊敬の念を抱かれるのはこれが最初で最後であることは100%絶対確実。かつてのサッカー少年、結構気分高揚しました(笑)

それから昨日、G君が注文したカレンダー**を取りに来て語るに、脳神経科医と精神科医と食事をしたのだが、結局「キチガイのアートというのはあるのか?」という彼の素朴な疑問は解決しなかったとか。それに対して私は「フランスだろうとドイツだろうと日本だろうと、キチガイの定義は異なっても精神病患者たちに絵を描かせると、人種、文化、教育によらず同じような(多くは偏執狂的な)作品を生まれる。だから『キチガイのアート』はある!」と断言。でも「気違い」でなくてもそういう絵を描けるだろうという反論に対し、「そういうのはpréméditation ***(予めの熟慮)がある。それがアーティストとキチガイの違い」といつもの私にはない明瞭な説明、G君は感心。私も自分ながら結構良いこと言ったと意外。

だから今年は足も頭も調子いいかも。

といいながら夏休みに始めたのだがあまりにも空気が悪いのでやめてしまったジョギング(参考記事)の代わりにはじめたアトリエ内での縄跳びでは、50回もすると足も頭も朦朧として来る。。。かついつもの大晦日のパーティーで朝寝・昼起きで、新年早々したことといえば「後始末」のみ。それ以降もその時間帯に染まり、早く寝ても昼まで寝るような体たらくで、、、だから以上はその中でキラっと輝いた唯二のことがらでした。

では皆様、今年も宜しく

大晦日以来アトリエはこんな感じに片付いています
12/28の最後の美術愛好家の訪問までは9月に描いた巨大ドローイングが飾ってあった


 
* サンドニのHCE画廊の展覧会は12/10に写真あり。と言っても見てもらえないので一枚再掲載


** 人気の少数限定絶版カレンダーはこのビデオをご覧あれ
*** この単語は「計画犯」なんていう場合の「計画」にあたります

それから旧ブログに7年前に書いた記事
アートのユートピア
これはアールリュットについてでしたが精神病患者のアートアールリュットはイコールではありませんが内包されるので。