2014年10月26日日曜日

おそるべきライアンエア

飛行機は一機のみのボーヴェ空港
クラクフに行くのは格安フライトのはしりだったアイルランドのライアンエアを利用した(やっぱり一番安かったから)。Rエアは遠くのボーヴェ空港を利用する。パリ、ポルトマイヨの横のパーキングからバスが出る。大昔9年前の記事何もないところで、かつ雨の中右往左往した記憶があるが、今回は屋根のある待合所ができていた。このように少しの改善はあるものの、バスに乗るのも、飛行機に乗り込むのも昔通りやたら並らばされては待たされる。空港は今では流石に椅子があり、お店も少しでき、愛想の良い係員もいたが、昔同様軍隊さながらの命令口調の人もいた。ひょっとして昔と同じ人か? 天気が良いからいいものの、タラップの前で並ばされるのは雨の時はどうなるのだろうか? まあとにもかくにも乗客は「安いから仕方がない」と羊のように従順に従うのである。
飛行機は着いたと思ったら人を吐き出し、積み込み、出発する。Rエアの効率恐るべし。でも一つが狂うと順に支障をきたす。行きは時間通りだったが、帰りは2時間遅れ。その理由が乗務員が前夜クラクフに到着できなかった云々。それなら前日からわかっていたのだから遅延通知をくれれば街でゆっくりできたのに、、、。

ところで先月エアフランスのパイロットが子会社のローコストフライトに組み込まれて労働条件が悪化するとしてスト、それが2週間も続き、その損失は約3億ユーロ(370億円)に及ぶとか。結局パイロットの主張が認められたのでも、会社側が企画撤廃した訳でもない妙な幕切れとなったが、「パイロットは優遇された既得権に執着している」と乗客乗務員からも地上乗務員からも非難され、一般国民の大多数(約70%)の不興を得た。
これは私にはフランスの縮図のように見える。今のフランス人は皆パイロットと同じで、全員既得権を絶対手放そうとしていない。だから筋を通すならパイロットを支持して良いはず。しかし薄々このままだと立ち行かないと感じつつも他人(パイロット)ごとだから簡単に非難しているのだというのが私の観測。
私はギリギリまで切り詰めたRエアに乗りながら「少し高くても良いからもうちょっと人間らしく扱って欲しい」と思った。だから私はコスト競争だけでない生き延び方が絶対あると思う。かつフランス人があのRエアの効率に到達できるとは思えない。今でさえサービスの評判が芳しくないAFだ、Rエアより高くてサービスがもっと悪いのができたらどうします??? 
予約したフライトがなくなるよりは、遅れや家畜扱いの方がまし。だから「価格競争に対し異なるヴィジョンで戦うなら尚更ストはすべきではない」というのが私の結論です。

0 件のコメント:

コメントを投稿