Judy TADMANとソーニャ・ドローネ |
この展覧会はEspace Monte-Cristoという、20区の庶民的エリアに新しくできたスペースで行われているが、ここは南仏のアヴィニョンから近いきれいな町の Isle-sur-la-Sorgueに2014年にできた財団 Fondation Villa Datris のパリ出張所(?)で、昨年開催されたテーマ展の一部ということ。
Tissage/Tressage
6月29日まで続きます。入場無料(笑)
Marinette Cueco 彼女は草を絡ませて繊細な作品を作る。今回の展覧会では特別大きく取り上げられている |
Cathryn BOCHの地図を縫い合わせた作品 |
Stéphanie Maï Hanus ゴミ袋の結びあわせたドレス |
この展覧会でちょっと異色だったのはジョアナ・バスコンセロス Joana Vasconcelos
ポルトガルを代表するこの現代作家は今、2年前に塩田千春のインストレーションが行なわれた百貨店のボン・マルシェ(Bon Marché)のエスカレーターが行き交う大きな吹き抜け空間に、ディズニーのアニメ漫画の美意識から産まれたような超巨大でLEDが光るキッチュでバロックなオブジェをぶら下げている。この悪趣味さ、あまりにあまりなので面白い。空虚な装飾性がテーマなのかとは思うが、その(批判的行為)のためにこんな空虚なものを創るというのは「現代アート」ならではと、今更ながら驚く。作家の写真・ビデオを見る限りそんなにシニックな人には見えないのでコワイ:あるいは私の完全な読み間違えか?と今調べたら、これの宙に浮く作品は「シモーヌ」と言うそうで、アウシュビッツを生き、妊娠中絶を合法化したフランスの政治家シモーヌ・ヴェイユ(日本語ウィキ)と「第二の性」のシモーヌ・ド・ボーヴォワールへのオマージュだとかで、彼女は社会問題を取り上げる作家だそうだ。全然わからんけど。
3月24日まで。勿論これも無料です
参考
ボン・マルシェの展覧会サイト
先にもリンクした私の2017年1月の投稿
当然ながら最初に取り上げた展覧会には塩田千春の作品も含まれています。
* 注: 「編む」でも竹や藤となると男性の仕事になる。ケ・ブランリ博物館で日本の竹細工の展覧会 "Fendre l'air" が催されていたが、これは逆に全員男性だったのではないかな。竹とは思えない繊細な工芸品が一杯でした。(最後の写真は一番現代アート的作品):4月7日まで
前々回の投稿も宜しく
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