2020年3月23日月曜日

コロナと私 II

フランスの「外出禁止令」は世界に波紋を起こしたのか、日本の方々から心配のメールをいただいた。メルシーボクー。

2月ごろは日本政府があまりにも何も対策しないように見えるのでこちらが心配していたのだがこのざまだ。

オランダ*、スエーデンも日本と同様(?)厳しい制限を取らず、「免疫拡大策」(?)をとっているのでフランスは非難している:この国は自分たちが常に正しいことをしていると信じているようだ。(そうだといいけど、、、)

当初はフランスでの感染者は中国人と会議で同席した学者とかイタリア旅行者と特定してコントロールしているつもりでいたのだが、おそらく同様な人で無症状の人からあっという間に広がったのだろう。だから「蟄居」はどちらかというと感染者が知らずに移さないためではないかと想像している。反対に蟄居している人のほぼすべてが無感染のままだとすると免疫ができないからいつまでも疫病はおさまらない、だから遅めの対策の方が効果がある?ということになるけどどうなんだろう?

マスクは、仏政府は「感染してない人はしても意味がない」としている。この広報はマスクを本当に必要な「現場」にキープするためだと思うが、実際はほとんどの人は検査していないので感染してるかどうかわからない。とすると移さない用心の為にマスクをしたほうがいいという結論になる。でもマスク不足。前々回あげたトラックの運転手や
老人介護の人にまでは全然届かない。
昨日はまだ朝市が許可されていて(多分近々禁止されるだろう)、幸にして例の「黒豚契約」の肉屋さん(19/5/155/19で食品補給、客がウィルスを食品に飛ばさないためにラップのシートがされていたが、肉屋さん自身はマスクなし、パン屋さんは普通の日曜なら長蛇の列だが、長蛇は長蛇でも1mおきだから実際は普通の4分の1程度の人しかいなかった。パン屋の主人はマスクしていたが、あれは工事用のマスクだ(ウイルスは難なく通過する)。トルビアック通りに戻ってくると驚いたことに酒屋が開いていた。いつも閉じこもり気味の生活をしている私には「禁足」前後それほど大きな変化はないのだが、ワインだけのためにスーパーで並ぶ気はしないので飲酒量はドラスチックに減った:「心配する人がいるけど私はまだ止められるのだ」と自らに言いきかせつつ酒屋に入ると、店内は主人と別の客が1人いるだけでスーパーの来客度からするとこちらの方がまったく安心と思える。だが多分これも近々禁止されるだろう:ワインがいつまでも生活必需品とはみなされないだろうから。

というわけで「政府の決めた掟」は
私の理性に反することが多い。一番は「家から出るな」という一方「仕事に行け」:どちらもすべきことなんだろうけど(笑)。
私には公園で距離を置いて日向ぼっこするのが危険な行為とは思えないし、小さな酒屋は大スーパーより在ウィルス度はずーっと少ないはず。しかしそれは戦線(病院)の状況からみて社会的に甘受できない。つまり「欲しがりません勝つまでは」ではないだろうか?
 
結局個人的には自分で勝手に決めた「ゆるい」ルール(マスクはしないが人との距離は守る)で行動している。今日は青空なので言い訳にする買い物バッグと証明書を持って散歩に行った。私と違って厳しい人たちは外出を避け、我が建物の中のアトリエ前の中庭を巡回している。まるで囚人だ。だから囚人のいる時は出ない(急に玄関を出るとこういう人は飛び退く。あるいは踝を返す。本当の囚人は「中庭散歩」もできなくなって監獄は圧力釜みたいになっているらしい)。それから毎晩8時にバルコニーに出て拍手喝采で医療就業者を励ますという市民的運動があるのだが、私は地上1階だから上からの飛沫がいっぱい降りてくると思って、心で感謝、マニフェストはしない。「我ながら連帯感ないな〜」。でも喝采より実弾:ニュースで病院にピザを差し入れに行くピザ屋さんの美談をしていたが、絵を飾りに行ってもいいのですよ。でも明らかに喜ばれないので、、、。
前々回に書いたように月初めには頻繁に外出したのでウィルスシャワーは既に浴びて免疫ができていることを祈っている。展覧会も先週の日曜に急遽閉じたのでこれで1週間、まあもう少ししたら安心できるか? でも火曜日は歯医者に行って先生と超接触、治療中以外はマスクなしだったので先生のガードも意外に甘かった。その後歯科治療は必要不可欠ではないとして閉鎖されたはず:これじゃあアーティストと変わらない、かわいそう。

最初の国別対策の話に戻ると、国境を越えると言葉が変わり生活様式も変わる。日本が意外に状況悪化しなかったのは日頃の何でも袋に入れてくれる超清潔主義故かも? フランス人は手もあまり洗わないし、メトロの駅なんか、長年の生活で慣れてしまったが、おそらく手すりとかシートとかを清掃しているのを見たことがない。伊西仏が危ういのはそのせいかというのは単純すぎるだろが、初期条件としては大きな意味を持っていると思う。


以上私の推論ですのであまり信じないように:私のブログは私の意見しか書かないのです(昔教授に「坂田くんの持論はどの辺からかね」ときかれて「ほぼ最初からです」と答えて笑われたことを思い出す:実証が欠けていたので(笑))


下の写真は今日の青空とほぼ散った近所の公園の桜。たしか歯医者さんに行った火曜は満開だった。公園はもちろん閉鎖中。近くの道端で日にあたるしかなかった(寂)。


下はガードの甘い歯医者さんの待合室にあった「世界の観光名所」みたいな雑誌の巻頭を飾っていた名古屋城の桜! ありえなくないですか? 弘前城に悪い気がするなー(参考投稿)



愛知は北海道と並んでコロナのトップらしいが、昔から交通事故もそうだ。この二つの関係に関しては流石の私も仮説がたてられない。。。



* 後記(4/3):以前はオランダ、スエーデンと確かに言っていたのに最近は スエーデンしか言わないので調べてみたらオランダも3/16日にフランスとほぼ変わらない対コロナ政策を出していた

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