2023年8月29日火曜日

19年ぶり(?)のCap d’Ail

写真にするとたいしたことないですが
モナコはフランスの中の飛地の公国だが、Cap d’Ail(カップ・ダーユ)はそのモナコとフランスの国境にある町で no-madeというグループが毎年地中海に面した豪華ヴィラ Villa Roc Fleuri の、主に庭を使って毎年9月に展覧会をしている。

私がこれに2004年に参加したのは、同年の春にガーナのワークショップに一緒になったアヴィニョン近くのヴォークルーズ地方に住む英国人彫刻家のポール君 (Paul Stapleton) に誘われたのがそのきっかけだった。

no-madeの企画は毎年テーマが違うのだが04年はカップ・ダーユを通る廃線になった鉄道路線がテーマで、ヴィラについた時にゴミ箱で見つけた高級別荘地らしい立派な皮鞄に線路の石を詰め込んだ簡単な作品だったが、意外に主催者から高く評価されて(no-made 無製造とノマド(遊牧)をかけたグループ名にぴったり入ったのは確か)20周年記念に編集されたカタログにも1頁まるまる掲載してもらうという光栄に預かった。
 
 
このヴィラのガーデンオープンの企画、「流石おフランス、なかなか志の高い芸術愛好家がいるものだ」と感心されるだろうが、実はヴィラを1年に1ヶ月間公開すると不動産税の控除枠があるということで、この優遇措置には期限があり、今年でそれが終わりになる。そこで展覧会も終わり! つまりそれほど家主さんの志が高い訳ではなかった(笑)
 
だから今回は最終回。

最終回ともなると、持ち出しになるような仕事は凡そ引き受けない志の低いアーティスト私も参加せざるえない。というか、私(ポール君にも?)にとってのこの企画のメリットは、普通では住むどころか滞在もできない海岸に面した高級別荘に展覧会を口実に住み込むことができることにあった。だから行くしかないのだ。

しかしカップ・ダーユの前から決まっていたルーアンのグループ展が9月2日に始まるので作品の展示にいかねばならなく、ヴィラでのんびり滞在しながらの制作には無理があり(最近そういうインスタレーションしてないし)、カップ・ダーユの水を送ってもらって海水ドローイングを飾って済ますことにした。つまりヴィラの居間での展示で、早く来た方がいい場所が取れる、ポール君夫婦もすぐ来るというので展示作業が可能となる、つまりパリ在住の家主さんのバカンスが開ける23日から行くことになったが、そうこうするうちに突然お金儲けの話が舞い込んで来てカップ・ダーユ1泊だけになりそうになった。しかしやはり私はお金とは縁がないのか、そちらは現れたのと同様儚く水泡と消え、結局1週間の骨休みを余儀なくされることとなった。というのもバカンスの終わりでパリ行きのTGVは週末は満員、金曜月曜もべらぼうな値段で 、、、😰

その骨休み、景色のいいヴィラだが、猛暑で睡眠不足、週末に避暑に行った友達の住むニースの裏のアルプスでは雨、そして今はニースの駅で供給電気系の事故とかでTGVを3時間待ちぼうけ中。これがねー、最初から3時間待ちとか言ってくれればいいのが1時間10分待ちが1時間40分、2時間10分と時間が経つに従って増えていき、かつこれが予告ではなくて単純に現時刻と出発時間との差だから言われなくてもわかる代物で、、、3時間待って改札となり、また列車の中で待たされるのかと覚悟していたら意外にすぐ出発!!! かつちょっとだけ奮発してファーストクラスにしていたから快適、よかった〜と喜んでいたのは束の間、隣のアンティーブに停車したまま全然出ないんですけど。→ パリ午前1時40分着予定、駅からどうする!?

 
参考
 
旧HPの作品説明(日本語もあったはずなのだが、、、)
 
旧ブログによると2012年にもカップ・ダーユは訪問していたがその時は滞在していない。だがタコを見たことを書いている。それで今回のドローイングにはタコが登場することになった>旧ブログの投稿
 
 
 
これが上の写真にある今はヴィラに飾られている二つのドローイングです




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