行った理由はいつもの如く(?)博物館の中に現代アートを入れるという企画で、「パリの白夜」や昨年末のパリ環境会議に期間中にコンコルド広場に大きな作品を展示したりして活躍中のMilène Guermont ミレーヌ・ゲルモン(ホームページ)が展示しているから。彼女は主にセメントを使う。セメントも技術の進歩で色々な種類のものがあり、実際彼女は「工学」の学位をとってから美大に入っていて、ハイテク系で勝負しているようだ。
中央にぶら下がっているのがゲルモンの作品 |
展示作品、貶すつもりはありませんが、居並ぶ「鉱物標本」は「おフランス」が200年以上かけて集めた自然界にもまたとないような地球が生み出した「作品」たち、「その横にいくら人気作家が作品を並べても歯が立ちませんよ」というのがすぐに下した私の判断。だから結局ゲルモンさんの作品はさておいて、2時間あまりひたすら「結晶」を見た。
2時間もかけたのはちょうど学生グループへの説明をしていて、それを聞きかじりながら回ったから。
一緒に勉強させてもらった、 |
学生ツアーが終わった解説員に思い切って尋ねた:
「XX塩」は一杯見たけど「塩の中の塩、NaClはないの?」
「お塩は学術用語ではHaliteと言うのです」
「へーえ」 そして、ありましたねー、巨大な四角柱が突き出たすごい標本が。それも私の馴染みの南ポーランドのヴィエリチカ産!!!(参考投稿)
横にあったシシリー産も見事で「塩のデッサン」作家としては心浮き立つ思いでした!
貫禄のヴィエリチカの塩の結晶 |
私のブログの読者で「塩(海水)のデッサン」「雨の絵」 を知らない人はいないとは思いますが、念のために私のサイトはこちら
「雨の絵」にも使う青色「ウルトラマリン」のもと |
「ミロのヴィーナス」ならぬミロの硫黄 |
結晶学の祖アユイ神父の肖像。手前は巨大石英、その後の青いのはゲルモンの作品 |
いつものように作家へは批判的な投稿となりましたが、ゲルモンさんの展示がなかったら一生行かなかったかもしれないから、こういう企画もマイナーな美術博物館にはいいのかもしれませんね
* 注:鉱物学博物館と呼べるものはパリには3つもあって、一つは大学Jussieu校舎内、もう一つは植物園内にある。国立高等鉱業学校内にもあったとは今まで全く知らなかった。
なんと3つとも見学に行った事あります。10年くらい前に結構頻繁に行きました。Le Monde Minéralというテーマで熟年・老人グループの付き添い。見学者たちの希望日に開いている条件で、3つの博物館のどれかに行ってました。私は単にグループ・リーダーで、その道のプロに案内・解説して貰うんですけど。役得でお土産にキラキラ光る鉱石のポスターとか貰ってうちのトイレに貼ってあります。(これはJussieuで貰ったものでした。)
返信削除流石何でもご存知のポムさんだけのことはある。脱帽!
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