Du 4 au 15 avril, 8-12 rue Bertin Poirée 75001 Paris, info, (tél 01 44 76 06 06)
写真のような不思議な絵を描く宮崎洋一さんが個展をする。
彼は仏文学を学び大学時代から、私にとっては眠り薬のような、私がかつて名前さえ知らなかった難しい哲学書を読み、大学を出るやすぐに通訳の仕事に採用されアルジェリアへ行き、砂漠でプルーストを読んでいたという大インテリなのである。その彼がどんな絵を描くかと言うとこれがびっくり、凡人の期待を裏切るかの様に(?)一見幼稚で童話的な世界が描かれる。特に今回は「子供の心」がテーマなので尚更かもしれないが、、、
でもよく見てみると、例えば招待状で送られて来た絵は、ドクロが転がる荒れ果てた地に、背に羽の生えたがっしりした体格の少年が立っている。どうも鷹匠らしいが右腕に乗った鳥は少年の眼をつついている。左手はトンボをつまんでいる。何なんでしょうねこれ?
あるいは伐採される森、手前の木株は縦に割られてそこから女性の半身が現れているが、それはのけぞった人魚のよう。左のまだ伐採されてない木の幹に斧が食い込みそこから血が垂れている。奥では天使が木株の切られた表面を撫でている。これは「ジゼル」の個人的な解釈だそうで、、、。今ウィキで粗筋読みなおしてみたけど、なにがなんだか分からないな〜。
教養人や精神分析の好きな人には色々な解釈が可能かもしれないが、そんな謎解きごとはしなくても、表象と表象がぶつかり、重なり、それらが織りなす絵画の中を遊覧することで十分楽しめる。
妙な人形をウィンドーに飾り付け中の作家 |
だから「宮崎さん、トゥオンブリーの次のブログで掲載ですよ」と言っても、まったく光栄に感じてもらえないだろうことは確かです(笑)
シャトレのエスパース・ベルタン・ポワレ(8-12 rue Bertin Poirée 75001 Paris、電話01 44 76 06 06)にて今日から15日まで。
絵の他に、初期の鋭い彫刻刀で削り出す銅版画や、長年作り続けたシャンペンの栓などで作った小さなオブジェなどが沢山並ぶ、ちょっとした回顧展。
全作品「無題」。販売もしないそうです。ホームページもありません。たいしたものです。
こんな永遠の生命と自由を勝ち得たような、えげつないほど元気で派手な絵もありました |
宮崎さんの連絡先に関する問い合わせがございましたが、コメント欄での応答は一般公開になってしまうので私のプロフィールから個人的に連絡をお願いいたします
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