2014年7月7日月曜日

サルコジが戻ってくる 1年後のパート2

4日(「サッカーvs...」)に書いたサルコジ前大統領の拘留尋問の起因は、3月12日の事件発覚時に書いているが、ここでは私の「楽しい憶測?」を挟まず簡略に復習をすると:

事の起こりは「ベタンクール事件」。サルコジの2007年の大統領選挙における政治資金を、仏化粧品大手ロレアルの創業者の娘リリアン・べタンクール夫人から、高齢で判断力が衰えているのにつけこんで、多額の資金を引き出したという、考えられないような嫌疑(但しサルコジ君の行動は考えられないようなことばかりなので、、、結局これは不起訴が成立)。 
今回の事情聴取は「ベタンクール事件」の捜査状況を、担当の最高裁検事から、モナコ公国の要職を得られるようサルコジが便宜を図ることを見返りに(実際には成功しなかった)、不正に取得したと見られるからだ。
この情報不正取得は職権乱用や収賄(それぞれ5年,10年の禁固刑)にあたるという重大な容疑である。
かつこのことが発覚したのは、当局が数々の疑惑のあるサルコジ前大統領と彼の顧問弁護士との携帯電話での会話の長期にわたる「異例の盗聴」からであった。

サルコジ君はこういう逆境に燃えるタイプ。拘留を解かれた2日の夜8時のテレビ番組にすぐさま出演し、「私を辱める意志がある個人攻撃」と反撃。加えて、事件担当司法を非公正となじった。

野党UMPの度重なる財政スキャンダル、その原因はサルコジの選挙資金なのだが混沌の禍中で逆にサルコジ復帰の声がますます高まりつつある中での出来事、彼の政治失脚どころか、サルコジ派の巻き返し作戦に火がついてしまった感がある。彼および彼のファンにとってはすべての事件は政府の「悪企み」、サルコジは無罪の犠牲者との単純明快な論理。これが一般国民に通用するかどうかははなはだ疑問だが、毎回繰り返して言うが、在職中から「私から見ると考えられないような大失態をプラスにする」のがサルコジの恐ろしいところで、、、(確か3月の事件暴露後にも人気が上がったと思う)

今日は「法律用語の正しい翻訳を」と思いつつネット検索して発見した日経ビジネスの「ニュースを斬る」を大いに参考にさせてもらった(一部引用。この渡邊啓貴氏の記事の方がずっと詳しいです)。氏は「サルコジ時代は終焉」と常識的に判断しているが、不況の慢性化、オランドの超不人気、野党内リーダー間でのいがみ合いの中、サルコジの不思議な能力にはまだまだ油断できないと私は思ってる)

ちょうど1年前に「サルコジが戻ってくる!」との不安な記事を掲載していたが、これはそのパート2。同じドラキュラの写真を使いましょう。

ところでアメリカはメルケルに携帯を盗聴していたけど、サルコジはしてなかったのかな?そうだとエゴ肥大症のサルコジ君にとっては本当の「 辱め」、きっと傷つくよ〜



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