2014年7月29日火曜日

カプーアとバイヤーズ

Le vendredi dernier le blog espace-holbein que je consulte de temps en temps m’a rappelé de l’exposition d’Anish Kapour et James Lee Byers. J’y suis allé la voir le dernier jour. 
Je laisse regarder aux lecteurs francophones ce blog, parce qu’il est tout à fait exhaustif. En fait, l’auteur a fait la copie collée de l’info fournie par la galerie, ce qui est assez rare de sa part. Quant à mon opinion infime, il vous suffirait de demander à vos amis japonais. 

先週の金曜、私が時々参考にするフランスの美術ブログを見て、アニッシュ・カプーア Anish Kapoor とジェームズ・リー・バイヤーズ James Lee Byars の画廊での展覧会の最終日であることを知らされた。写真の内蔵血管のような巨大彫刻が面白そうなので早速見に行った。

カプーア日本語ウィキは昔は出身地のインドの宗教儀礼を強く思わせるピグメントで覆われたシンプルな形状の象徴的オブジェで有名になった。その頃はそれほど関心を持たなかったが、美術館の中に我々の視覚を裏切るような不思議な穴(空洞)を作ったり、最近は超ハイテクの金属や樹脂を使った作品など、見るたびに驚かせられることが多くなった。例えば去年のディナモ展。(グラン・パレの大空間を一人で使ったセンセーショナルのインスタレーションは残念ながらパリにいなくて見過ごしました)

一方バイヤーズは大理石や金で球体とか円盤、リングとかの純粋な幾何学体をつくる、何が良いのか私には全く理解できない作家。32年デトロイト生まれで、58年から68年まで日本在住、神道に非常に影響されたと思っていた(一般にそう言われていて、時々質問を受けて困る)が、画廊のパンフレットではエジプト文明、実際97年にエジプト、カイロで亡くなった英語ウィキ

そういえばこの二人を並べる展覧会はすでに見た。2年前ニースの現代美術館で。その時はイヴ・クラインも含めての3本立て、やっぱりマテリアルからのアプローチ。バイヤース、クライン、カプーアの順で静から動、その時のカプーアの大作は、限りない完璧をを追うごとくワックスを常に球体に削ぎ続けるインスタレーションだった(下写真美術館サイト。ニースの展覧会では各人が別空間だったが、今回の画廊の展覧会はカプーア自身が展示作品を選び、ご覧の様に作品の対話が試みられている。

私は概して「宗教も美術も同じようなもの」と思っているが、バイヤーズにしても、今年グラン・パレで大人気だったビル・ヴィオラにしても、明らかに古代文明や旧約聖書的をリフェランスとした世界を見せられると全くこちらの想像力が働かなくなる:つまり苦手(>嫌い)。私は苦手科目の克服はしませんのでこの辺で。

展示作は前述のブログ espace-holbein で写真満載で網羅されているのでご参考に。普通は私見も書いてあるが今回は完全に画廊パンフのコピペです(ずーっと記事がなくて急に幾つも書いてあったので、著者は忙しい勤め人、やっとバカンスか?)。

しかしこのkamel mennourという画廊、こんな美術館級の展覧会を、かつカプーアを引きこんでできるなんて。十余年前はまだごく小さな画廊、オーナーはパリ郊外の母子家庭で育ち、財産も他に職業があるのでもなく、直接有名アーティストとコンタクトしての「手腕」で美術業界の梯子を一気に駆け上った。こういうアメリカンドリームみたいなのもフランスでもあるのですね〜。しかし美術ってそんなに儲かるのか? オーストラリアのギャンブル王の方が私には納得が行くのだが、、、。
Ceci était au Musée de Nice en 2012

「美術、女、お金」のカクテルがテーマのミシェル・ウエルベック(Michel Houellebecq)日本語ウィキのゴンクール賞(既に4年前)を取った、日本語訳もある La Carte et le Territoire(地図と領土)を読み出したのだが、これがつまらなくて、、、我慢して百ページは読もうと思ってるが、「こういう小説って、数十年経ったら21世紀初頭の時代研究という歴史家的興味しか残らないのでは」というのが70ページまでの感想です。


1 件のコメント:

  1. Merci de m'avoir rappelé de l'exposition de Sugimoto. J'ai failli la rater.

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