先週日曜のフランス地方選挙、結局極右のFNは北部でも南部(プロヴァンス・コートダジュール)でも、社会党が決選投票への出馬を取りやめ、FN阻止を有権者が意識したため共和党に予想以上の大差で敗北し、大事にはいたらなかった(つまり一つの地方も制覇できなかった)。
だから前回はちょっとのんびり、書きかけだった「日本旅行記」を書いたが、フェースブックで「FNは各地で破れた!」との威勢のいい投稿が廻ってきて私はかなり驚かされた。決選投票でも28%、682万票:これは第一次投票より81万票増で新記録! つまり左右連合してやっとのことで突破口を塞いだにすぎない。前々回書いたように上記2地方の議会では右派の共和党と極右FNしかいないという異常な構成になる。結果的にはFNの敗北とは決して言えない。
社会党は大敗するという予想に反して5地方で勝利し(図のピンク)、まあこれをポジティブとみればポジティブ、圧倒的勝利ができなかったものの共和党は勝利は勝利(図のブルー)。党内右派の候補の方がいい結果をだしたので、党首サルコジは自らの路線に間違えはなかったとし、決選投票で反FN民主連合をとることを拒否した彼を批判した手強い部下(?)ナタリー・コシゥスコ=モリゼ(4年前に旧ブログで紹介)を副党首から即解任した。
かくして勝利と敗北はあざなへる縄のごとし、楽観的なオランドもごり押しのサルコジも、1年半後の次期大統領選では第一次投票でFNマリー・ルペンに継いで2位につき*、決選投票で逆転という上記2地方のなさけないシナリオを採択したかに見える。彼らの耳には私のご神託どころか、多くの投票者の「警鐘」も届きそうもない。
注:三党体制になってしまったフランスだが 、コルシカ島だけは変わっていて(?)独立派が勝利、だから地図は黄色です
* 追記:投稿してからお昼のニュースを見ていたら、三者が立候補したとしての最新の世論調査結果ではオランド、サルコジ、ルペンが 22:21:27% とのこと
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