2015年12月29日火曜日

銀行の横暴

Je parle de l'histoire des frais de tenu des comptes que BNP nous imposera à partir de janvier prochain. Il reste encore deux jours à écrire votre désaccord à la banque ... (réf)

月初めに帰って来たとき、銀行口座サイトを開いたところ、11/18日付で「来年から口座維持費を月額2.50ユーロ(現在レートで約330円)取りますというメールが届いていた」。勿論今まで個人口座の維持費はゼロだった。日本の定期貯金の利率が限りなく零に近いなんてどころではなく、私のような利用者は負の利率の口座を持ったようなもの。
そのときは「やっぱり私の銀行はアメリカに借金があるから、そのせいだろうな〜」と勝手に推測した。
どういう話かと言うと、昨年、BNP-Paribas銀行はアメリカのイランやキューバ等に対する経済封鎖に反し、それらの国とドル建ての取引を行ったと言う理由で65億ユーロ(8600億円)の罰金が課せられ、罰金額が行き過ぎではないかという仏政府の声もあったものの譲歩はなく、米国で商売が出来なくなると困る同銀行はそれを受け入れたのだった。
(この米国がフランスの民間銀行を罰しうる不思議な訴訟は私には難しすぎるので、良く知りたい方はルモンド紙の記事などをご参考に)

さて、そのBNP-Paribasは私を含め700万人もの一般利用客があり、これで年間2.1億ユーロがやすやすと銀行の懐に入る計算になるが、前記の罰金との差はあまりにも大きいのでやはり私の予想は的外れのようだ。それどころか実際BNPだけでなく、すでに維持費を取っている銀行もあれば、多くの一般銀行がその方向にあるという。
カードの普及で減ったとはいえフランスではまだまだ個人用の小切手も流通しているし、一般銀行に口座がないと困る。だから小額とはいえ横領されたような気がする。こんな不正義がまかる通るはずがないと思うが、社会党政府は威勢良くテロ戦争の旗を振るばかりで、こんな小市民の疑問には関心がない様子。というか一般市民もテロとクリスマスに押し流されて関心がないのか、ソースとして参考にさせてもらったLa Dépêche紙の記事の「ノンと言おう」という「フランス銀行利用者の会」の呼びかけが盛り上がっているということはきいたことがない。私は遅ればせながら今日やっと、銀行に書き留めで「拒絶書」を送ったところ。(効果があるかは悲観的だが、何れにせよ年内の送らないと全く意味がないのです)

しかし投資の負債も国が助けてくれたし、手数料も勝手に設けられるし、こんな銀行経営でいいのなら私にもできそうですなー。

6 件のコメント:

  1. ちょっと前まで、フランスの銀行はDate de valeurってので莫大な利益を稼いでいたので、個人には無料で小切手帳くれて、管理費も無料だったのでした。Date de valeurは例えば受取小切手を銀行に入れると、最初の2日間は銀行がその金額を持っている計算で金利を稼ぎ、本来の受取人は3日目に初めて実際にお金になるというもの。逆に支払い小切手を切ると例えば小切手の日付の前日からマイナスの利子を計算したりでした。要するに私のお金を利用して、小切手を切る前の1日+銀行に入れてから2日、最低3日間は、銀行が利ザヤを稼ぐ事になってた訳です。こうやって個人口座の小切手印刷代やら、少額なのに、一億ユーロと同じだけ手間のかかる個人小切手の入力の仕事などを無料でやっていた訳です。
    こんな事、EUの他の国の銀行ではやってないので、EU内のお金の動きが全く自由になった現在、お互いにやり難くて仕方ない・・、また銀行のサービス(TVAの対象)と利子稼ぎという2種類の全く別な収入をごっちゃにするのはEU銀行法の違反じゃないか・・・などの理由で、サービスはサービス料を取り、金の貸し借りで稼ぐ利子は利子で別にはっきりしなさい、、、なーんてなった筈です。
    どっちに転んでも銀行は儲かる、絶対に倒産しないでしょうねぇ。絶対、胸ワクワクはないけど、懐はお金ザクザク・・・。あまり楽しそうではないですね。

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  2. その所為だったのですか!pomme様ありがとうございました。僕はそれゆえ小切手の利用料が取られるようになるのだとばかり思っていました。

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  3. もう、書留でお手紙されているようですけど、SG、LCL、BNP Parisbasなど殆どの銀行が同時に似たような金額の手数料を要求するのはどうも「価格協定」で公正取引に違反するらしい。とにかくまずは「Conformément à l'article L-312-1-1 du code monétaire et financier,je vous informe mon refus de ....」で(私はこの手数料の支払いを拒否します。)ってお宅の銀行の支店長充てにRecommandéeを消印今年いっぱいで出しなさいって事です。Médiateurが出てきたりあれこれするうちに消費者団体が団体訴訟とかするらしいですし。まあ、半年や1年は逃げられると思います。書留料金とどっちが高いかなってのも気になりますが・・・。それと、clients privilégiés(銀行に残高ざくざくの人たちでしょうねぇ)は特別にそれをなしにしますってのもやってるみたいです。要するに金はあればあるほど、手数料が安くなる、、、資本主義の究極にあるんですよ、銀行って。(<=当たり前過ぎてぜんぜん面白くない感想、我ながら。)

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  4. リンクしたデペシェ紙の記事は手紙の書き方まであって、それに沿って拒絶の意思表示を致しました。受取証明付き書留料金は課される口座管理費の2、3ヶ月分でしかない。だからやらないなんてことは私には考えられないです。疑問に思った2週間ほど前に検索したときは(検索の仕方が下手なのかもしれませんが)訴訟とかの話はひっかかってこなかった。私はまたカントナに期待していたのですが(笑) 
    日本の読者への注:ご存知の様にエリック・カントナは有名な元サッカー選手、5年前に「現金引き出し運動」を提唱した

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  5. こんばんは。Frais de tenu de comptの検索でたどりつきました。
    2月に入って日本の私の住所に2.5ユーロ引かれた明細が届き、そこからえ?え?という感じで必死に調べていましたが、フランスの銀行でこんな変革が起こっていたのはまったく知らず困っています。事情があり帰国してからも口座を持ち続けており、この先も持っていたいと思っています。
    日本から書留扱いですぐに拒否の手紙を書いたところ、銀行から1年間は免除するという返信がありました。しかし1年後にはまた引かれてしまうのかな・・と案じています。もしその後、手紙に対して銀行から何か知らせがあったか、またいずれ強制的に払わねばならないのかなど情報があれば記事を期待しております。

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  6. 「匿名」さんへ、
    続編として1/18、2/26にも書いていますのでご参考に。要するに貯金額が多かったり保険などを銀行を通していたら取られないでしょう。私はケンモホロロに扱われたので閉じることにしました

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