数年前から足の親指の爪が黄色からドス黒くなって、市販の薬を塗って見たが全く効き目なし。その後インターネットの知識からエッセンスオイルを配合しオリジナルの「薬」を作って塗っていたがこれも目に見える効果なし。その爪が最近つま先を家具にぶつけた際にひび割れてしまった。旅行中は絆創膏で固定していたもののこのままではいけないと知っている皮膚科医に電話したが、コロナとバカンスで9月まで診断を受けられない。「どこでもいいから早いところ」とインターネットで探したところpodologueなる医者の元ならすぐに治療が受けられるということがわかった。podologueって単語に遭遇したことはあっても気にかけてもいなかったので意味は???(37年住んでいても興味ないとこれだからなー)語源的にpodoは古典ギリシャ語で足、つまり「足学者」!? なんだこれ。受け持ち範囲は魚の目、扁平足などなどと書いてあるが、ちゃんと爪のカビが明記してある近所の医者を選んで即予約。すぐに、かつ飛び石連休の間の月曜に開院していて、医者ネットサイト*には顔写真なしなんてなんか怪しい気もしたが、ともかくで行ってみたところドアが開いてびっくり、若いきれいそうな女性が現れた。「そうな」というのはコロナのためマスクしっぱなしだから目、額、髪からの勝手な想像。まあ美しいと想像した方がやる気がする(変な意味でないですよ(笑):人生に張りが出ると言うか) まあでもこれだけでも昨今では「女性差別主義者」の烙印を押されそうだが、男なんてそんなものです。女性でも「あのアーティスト、イケメンで」なんて言ってるのをよく聞くけどな〜。やっぱりやる気するんじゃないの?
さて枕が長くなりましたがここからが本題でして、その想像上の若き「美貌の女医さん」が私の哀れな姿のヒビの入った爪の半分ぐらいをカットしてその部分に詰まっていたカビを取り除いてくれて曰く「一般的な塗り薬を処方しますが、ラボに行って菌を特定し皮膚科の先生に処方してもらいなさい」。つまり彼女には私をラボに遣る権限がない(正確には医者ではなくて治療士か)。しかしこんな簡単明白な治療に、すぐにアポイントが取れない皮膚科医に行き検査依頼書を書いてもらわねばならず、ラボの結果が出たらまた皮膚科に行って処方をもらい、薬局に行って薬を買うことになる。どうしてこんなに手間がかかるのか? これでは専門医の待ちが渋滞するのは当たり前だし、かつ専門医って診察代が急に高くなるから健保にも負担がかかる。加えてこの間患者が右に左と色々なところを巡回する(フランスでは注射を打つのでも看護士さんのもとに出向かねばならないし、私の皮膚科のおばさん先生は私の爪の掃除をするなんて感じが到底しないので、ひょっとするとpodologueのところに行きなさいと診断書を書くだけなのかもしれない)。実は私は日本に比べてフランスのコロナの感染が大きかったのはこの「患者が動き回らねばならないシステム」も原因の一つであるのではと疑っているのだ。
実際に病気するとこの所為で余計に疲弊するのでそうでなくてもなんとかして欲しいのだが、こちらの人はこのシステムしか知らないから問題にする人はいないみたい。
と言うわけでもう美人そうな治療士さんにはもう会いに行く必要はないそうで、、、、目だけでは通りで出会ってもわからないし、、、残念ですね〜(コロナうらめし、せをはやみ〜♪)
さて写真ですが、無残な足の指をだすわけにもいかないので、、、私がイースター島に行かずして浜辺を歩く空想をした作品を(「太平洋の辺土」2017年 100x70cm、もちろん海水はイースター島のもの)
注 * 電話をしなくても予約できるし、当日に再確認のメッセージなどを携帯に入れてくれるので便利。かつ日本と違ってこちらでは医者に「マッサージに行きなさい」と言われてもほとんどの場合マッサージ士は自分で探さなければならないのでよく使用します。
アートだけではありません。35年以上も住んでしまったパリから、役立つ展覧会案内、アトリエの日常生活、旅日記、それにフランスの政治社会問題など、色々とりあげる、美術作家、坂田英三の正直な主観的ブログです。 C'est un blog d'Eizo SAKATA, un artiste-plasticien japonais de Paris. Les articles sont quelquefois écrits avec son français : cliquez "bilingue" sur la colonne de droite.
2020年7月15日水曜日
2020年7月11日土曜日
城の生活
水曜の夜田舎から戻ったが、そのパリでは朝市の肉屋さんもパン屋もコロナ飛沫対策のプラスチックシートのバリアがなくなっていた。そんな御触れがでたのかな〜てことはないはず。ただし私は旅行中はニュースを見ないので浦島太郎:首相も変わったし(笑)。
田舎はウィルスなんかいそうもないのに逆にちゃんと樹脂ボードを設置して防御が硬かったのだが、外国人なんかいないのに田舎の方がしばしば移民反発意識が高かったりするが、ウィルスも同じようなものかも。
夏のプロヴァンスにデッサンを展示のため持って行ってもらえることになって運搬用のケースを作らねばならないので早速DIYのお店に買い物に行ったのだが、田舎ボケしてのんびり歩いていたら、知らぬ間に目の前に水をブワーッと噴射して道路を掃除する清掃車が来てもろに「もろもろ」をかぶった。実はパリの道路には「使い捨てのマスク」が結構捨てられていて問題になっているのだ。私の歩いていたところでもすぐに2つ発見。マスク以外にも「もろもろ」な埃にウィルスが付着しているとしたら・・・と思って家に帰って即シャワーを浴びたが、来週発病したらきっとこの所為です😰
こういう掃除って、全く常識的に問題外だよなー。使用済みマスクを道に捨てることも問題外。そもそも「マスクをしましょう」「手を洗いましょう」と小学生に言うようなことを政府広報で国民に唱えなければならないのがおフランスの衛生状態。日頃「日本の方がいい」なんて絶対言わない私だが、この点だけは即座に日本に軍配が上がる(笑)
さて行ってきた田舎(フランスの中央部、オーヴェルニュ地方)はと言うと、誘ってくれたIさんの両親が居住する「カントリーハウス」と思ってでかけたのだが着いてびっくり〜、外から見て「何これ?」、いわゆる「別荘」でなくて「お城」だった。 15世紀に遡る建造物で、見張り塔もあって、矢や銃で敵を撃つ狭間まである。映画のセットに使えそうだ。
だが外観で圧倒されたほど中に入ると大きくなく寝室は3部屋しかない。分厚い石の壁の所為だろう。でも旧納屋(?)などの別棟があり、プールもテニスコートもあって、、、。「水着持ってこい」と言われた時は、当然川で泳ぐものと思い込んでいたのだが。
かくして私は生まれて初めての「城の生活」をした。といっても召使や給仕が傅かれたわけでなく、ただ壁にタベストリーとか猟銃とかのいつもとセットが異なる「普通のバカンス生活」ではあったが、スペースの贅沢さを満喫。
しかしここに住むIさんの両親の老いたカップルには住みやすいとは到底言えなくなってきて、大問題が生じつつある微妙な状況。どこでも似たような問題は起きるのだが、城だけに規模が違う? 「ただの平民でよかった」とため息。
「城」を追い出された後はオーヴェルニュから北上し、これも何度も誘われて行ったことがないので縁が切られそうなロワール地方の知り合いの家に。こちらはお城ではなかったが、昔住んでいた人が農家をうまく改造してなかなかの住み心地。一方この辺は「なんでこんなにあるのかねー」と思うほど規模の大きいシャトーが一杯(ちなみにミック・ジャガーもこの辺のお城住まいとか)。その中の昔(7年前)記事にしたことのあるショーモン(Chaumont)城の「ガーデンフェスティバル」を訪問。「庭のプロジェクト」のほうはかなり程度が低かった一方、「美術」の方はかなり見応えがあった。実は同じようなことを7年前にも書いている。説明係員の親切さもかわっていなかった! 今度行く時は庭は後にして美術展から始めねば:何しろ広いので。
仕事柄(?)かお城で3人もの知り合いアーティストに偶然遭遇。やっぱりだれも「禁足」後で出歩きたくなっているのか(笑)
参考:
ショーモン城のサイト
田舎はウィルスなんかいそうもないのに逆にちゃんと樹脂ボードを設置して防御が硬かったのだが、外国人なんかいないのに田舎の方がしばしば移民反発意識が高かったりするが、ウィルスも同じようなものかも。
夏のプロヴァンスにデッサンを展示のため持って行ってもらえることになって運搬用のケースを作らねばならないので早速DIYのお店に買い物に行ったのだが、田舎ボケしてのんびり歩いていたら、知らぬ間に目の前に水をブワーッと噴射して道路を掃除する清掃車が来てもろに「もろもろ」をかぶった。実はパリの道路には「使い捨てのマスク」が結構捨てられていて問題になっているのだ。私の歩いていたところでもすぐに2つ発見。マスク以外にも「もろもろ」な埃にウィルスが付着しているとしたら・・・と思って家に帰って即シャワーを浴びたが、来週発病したらきっとこの所為です😰
こういう掃除って、全く常識的に問題外だよなー。使用済みマスクを道に捨てることも問題外。そもそも「マスクをしましょう」「手を洗いましょう」と小学生に言うようなことを政府広報で国民に唱えなければならないのがおフランスの衛生状態。日頃「日本の方がいい」なんて絶対言わない私だが、この点だけは即座に日本に軍配が上がる(笑)
さて行ってきた田舎(フランスの中央部、オーヴェルニュ地方)はと言うと、誘ってくれたIさんの両親が居住する「カントリーハウス」と思ってでかけたのだが着いてびっくり〜、外から見て「何これ?」、いわゆる「別荘」でなくて「お城」だった。 15世紀に遡る建造物で、見張り塔もあって、矢や銃で敵を撃つ狭間まである。映画のセットに使えそうだ。
だが外観で圧倒されたほど中に入ると大きくなく寝室は3部屋しかない。分厚い石の壁の所為だろう。でも旧納屋(?)などの別棟があり、プールもテニスコートもあって、、、。「水着持ってこい」と言われた時は、当然川で泳ぐものと思い込んでいたのだが。
大きな菩提樹に隠れてよくわからないでしょうが、こんなところ |
しかしここに住むIさんの両親の老いたカップルには住みやすいとは到底言えなくなってきて、大問題が生じつつある微妙な状況。どこでも似たような問題は起きるのだが、城だけに規模が違う? 「ただの平民でよかった」とため息。
「城」を追い出された後はオーヴェルニュから北上し、これも何度も誘われて行ったことがないので縁が切られそうなロワール地方の知り合いの家に。こちらはお城ではなかったが、昔住んでいた人が農家をうまく改造してなかなかの住み心地。一方この辺は「なんでこんなにあるのかねー」と思うほど規模の大きいシャトーが一杯(ちなみにミック・ジャガーもこの辺のお城住まいとか)。その中の昔(7年前)記事にしたことのあるショーモン(Chaumont)城の「ガーデンフェスティバル」を訪問。「庭のプロジェクト」のほうはかなり程度が低かった一方、「美術」の方はかなり見応えがあった。実は同じようなことを7年前にも書いている。説明係員の親切さもかわっていなかった! 今度行く時は庭は後にして美術展から始めねば:何しろ広いので。
仕事柄(?)かお城で3人もの知り合いアーティストに偶然遭遇。やっぱりだれも「禁足」後で出歩きたくなっているのか(笑)
参考:
ショーモン城のサイト
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