2020年3月30日月曜日

コロナと私 IV

毎度相変わらずコロナの一席(マスコミもフランス国内のコロナのニュースから始まってスペイン、イタリア、そして世界の状況。私個人も蟄居で話題もないし、、、)

土曜に首相が予告どおりの「禁足令の2週間延長」を告げる記者会見があったのだが、これが専門家を従えたもので、ちょうど私がラジオを入れたときに首相に紹介されたパリの病院の感染医科チーフの女性が話すに「わかっていることもありますが、謙虚にいろいろ知らないことが多いことを認めなければなりません。ウィルスが生活環境に存在するか、空気中あるいは物の表面で長い時間生きているのかわからないのです」
私はびっくり。「空気中 (dans l'air)!?」 私の「ゆるいルール」はウィルスが空気中を漂っていることは全く前提にしてない! 慌てて調べてみたら、ウィルスが微小粒子にくっついて浮遊し肺に入って重体になるという説もあった。これだと私の防御はお手上げだー。そしてこれが空気の悪い武漢で大爆発して東京で拡散してない理由の一つだとか。う〜む、私がパニクった割には世間は静か。また武漢の住民が大気汚染で呼吸器系にダメージのある人多いからと考えるの方が納得しやすいので、微粒子説の可能性は否定しないものの感染路としてのパーセンテージは極めて低いと勝手に判断(そうでないと生きていかれない)。

ところでこの説で「東京」が引き合いに出されたのは、学校閉鎖以外28日の外出自粛まで何の対策もされず、人々が街にくりだしていた日本で感染が爆発していないのが「世界の謎」だからだ (前回のグラフを見て欲しい)。もちろん日本人は握手も挨拶キスもしない。社会的身体距離も西洋より大きい。でも都市人口は多いし、密集度は高いし。この世界を脅かすヴィールスの猛威の防波堤はただの文化差と衛生感覚だけ?と私も不思議で仕方がないのだが、今日「ヨーロッパの謎」も発見。それはポルトガル。大惨事の隣国スペインの犠牲者6733人に対しまだ119人(記事は3/28付)。ポルトガルにも「蟄居令」は出ているが、罰金も外出許可書もない。同国コスタ首相によると「ポルトガル人は規律正しいから抑圧措置は不要」 おお〜!

このウィルスが猛威を振るった後には規律の正しい国民ばかりしか生き残らないとすると面白くなくなるなー。だからもう、、、てことはありません。まだもう少し生かせてもらいたい。

注意:だから日本は安心なんてことを言いたいのでは全くありません。十分警戒してください。

今日も晴天。いつもはげている公園の芝(?)がシロツメクサで覆われていた

情報ソース
仏首相の会見全編1時間、引用は11分目あたり:https://www.youtube.com/watch?v=VkdbuSv3N-k
微粒子説:https://www.francetvinfo.fr/replay-radio/le-billet-vert/le-billet-vert-la-pollution-facteur-aggravant-du-coronavirus_3858499.html
ポルトガルの謎:https://www.franceinter.fr/emissions/les-histoires-du-monde/les-histoires-du-monde-30-mars-2020?utm_medium=Social&utm_source=Facebook&fbclid=IwAR06hixCflEAcZ5SZrDL_xI8WALjE3-pGIvG4VH8J5V5KfzUIUyOOHi_a0o#Echobox=1585543634

前記のフォロー
23日に書いた朝市は、青空も屋内もその翌日から禁止になり、26日の家庭内暴力は29日に禁足前に比べ32%増加と発表された。

2020年3月26日木曜日

各国のコロナ感染拡大の比較グラフ

毎日ニュースで各国で急増する患者数・死者数を言われてもピンとこないが、これが明確になるグラフがあった。ソースはLibération紙のコチラ

テスト数で変わる患者数を避けて死者数で比較。かつ時間軸のゼロを各国で10名の死者が出た日としその後の経過を追っている。
断っておくが人数は対数:高校教育でわかった人はいいが、念を押すと、直線に真っ直ぐ伸びて指数関数、つまり倍々に増加。2倍2倍より3倍3倍のほうが傾きが険しい。(当然フラットは変化なし)
死者数といえど各国の数え方の違いはあり、例えばフランスのデータは老人ホームでの死者は含まれないし、日本は「ダイヤモンド…号」は含まれていないはず。


コロナと私 III

Note aux français : Seule chose importante dans ce texte qu'il mérite d'être traduit : 
je penses que de laver la main ne suffira pas, si vous utilisez toujours la même serviette. Il faudra la changer le plus souvent possible. (Bien entendu, si vous lavez la main à fond, il n'y aura de risque "en théorie")

「また叱られた〜」:これが私の昨日のマクロンの演説を聞いての印象。

 従順たる国民(でもないか)、いや団結すべき市民として、かつ専門家でもないので「なぜマスクもテストもベッドこんなに不足することになったのか」や「中国でも試された新たな処方への押さえつけ」などの政府批判は致しません。
というわけでコロナ関連で出会ったの楽しい(?)話題 。

この数年男性ファッションで髭もじゃもじゃがはやっているのだが、あれはウィルスの飛沫が付着するので衛生的ではない! そりゃそうだよ。かつあんな髭して密着マスクなんかができるか! ざまーみろ(?):実はイスラム過激派のようなあの髭が大嫌いでして。

でも私の長髪はどうだろう?  後ろだからいいでしょ? でも女性はよく長い髪の端を口元に持ってきて匂いを嗅ぐような仕草をする(フランセーズは。日本は忘れた)けど、あれはどうしてなんだろう? コロナ感染にはよくなさそう。後発隊の私はそういう癖ありませんが。

これは楽しいとは言えないが、酒屋が閉められそうなのは必要不可欠な食品店ではないからと思っていたら、問題は「蟄居」のための家庭内暴力のため。仲の良い夫婦でも24時間顔を突き合わせて何週間もいたら危うくなりそう。そしてアルコールは暴力をそそるということで。生憎この進言は聞き入れられなくて今のところ近所の酒屋も私も救われている。(私は飲むと楽しいか眠たくなるけど)

それからこれは私の疑問なのだが、一般のフランス人はタオル頻繁に変えているのかな?フランス政府のお達しは「ハンカチを使わず使い捨てのティッシュを使え」「くしゃみは肘で押さえろ」「石鹸かアルコールジェルで手を洗え」と超初歩的な衛生レベルで、石鹸で手洗いしても同じタオルだとよくないよねー。100%洗ったなら問題ないという論理(仮定?)なのだろうが、一般家庭で熱乾燥とかペーパータオルが普及しているとは到底考えにくいから、加えておいた方が良いと思うけどなー。私は日本の親が貰い物の手拭いをため込んでいたのでいっぱいあって頻繁に代えています(これも自分で決めた「ゆるいルール」の一つ)
私は古い世代なので、あの「髭」のみならずアルコールジェルも大嫌いでして。あの質感も気味悪いけど匂いが強い。あんなので手洗ってご飯食べる気しないのだけど。まあそのおかげでタオルがなくても衛生が保たれるなら何より。それにしても私は好きなものより嫌いなものの方が多い。。。”My unfavorite things”♫でも書こうかな

それにしても昨日も今日もまた青天で、、、出たくなるよねー。昨日から自己申告の「外出証明書」が変わって、外出理由の項目に「司法・行政の呼び出し」 「行政機関の要請による公的利益のための使命への参加」というのが加わった。国家総動員されるみたいでちょっと怖い気もするが。もっと具体的な変更は買い物でもスポーツでも日付のみならず時間も書かねばならなくなった!

私はパリの空気があまりにも悪いのでジョッギングを断念して代わりにアトリエで縄跳びをしていたのだが、大気汚染が少なくなった今日この頃、昨日は初めて国立図書館のテラスまで行ってしたが、体力ないし風が強くて縄が煽られ1分も続かなかった。結局は縄跳びで「大義」をたてた散歩(笑)

元気にしていますが、私のゆるいルールでコロナを防げるかはわからない。私は任意保険はないのですが、いざという時に他人に迷惑がかからぬよう入院保険だけはかけています。集中治療室に入れられた時はどなたか思い出してください。GEREPという会社でアトリエの壁に加入証明書が貼ってありますので(簡単保険なのでカードがありません)よろしく

国立図書館のテラス








2020年3月23日月曜日

コロナと私 II

フランスの「外出禁止令」は世界に波紋を起こしたのか、日本の方々から心配のメールをいただいた。メルシーボクー。

2月ごろは日本政府があまりにも何も対策しないように見えるのでこちらが心配していたのだがこのざまだ。

オランダ*、スエーデンも日本と同様(?)厳しい制限を取らず、「免疫拡大策」(?)をとっているのでフランスは非難している:この国は自分たちが常に正しいことをしていると信じているようだ。(そうだといいけど、、、)

当初はフランスでの感染者は中国人と会議で同席した学者とかイタリア旅行者と特定してコントロールしているつもりでいたのだが、おそらく同様な人で無症状の人からあっという間に広がったのだろう。だから「蟄居」はどちらかというと感染者が知らずに移さないためではないかと想像している。反対に蟄居している人のほぼすべてが無感染のままだとすると免疫ができないからいつまでも疫病はおさまらない、だから遅めの対策の方が効果がある?ということになるけどどうなんだろう?

マスクは、仏政府は「感染してない人はしても意味がない」としている。この広報はマスクを本当に必要な「現場」にキープするためだと思うが、実際はほとんどの人は検査していないので感染してるかどうかわからない。とすると移さない用心の為にマスクをしたほうがいいという結論になる。でもマスク不足。前々回あげたトラックの運転手や
老人介護の人にまでは全然届かない。
昨日はまだ朝市が許可されていて(多分近々禁止されるだろう)、幸にして例の「黒豚契約」の肉屋さん(19/5/155/19で食品補給、客がウィルスを食品に飛ばさないためにラップのシートがされていたが、肉屋さん自身はマスクなし、パン屋さんは普通の日曜なら長蛇の列だが、長蛇は長蛇でも1mおきだから実際は普通の4分の1程度の人しかいなかった。パン屋の主人はマスクしていたが、あれは工事用のマスクだ(ウイルスは難なく通過する)。トルビアック通りに戻ってくると驚いたことに酒屋が開いていた。いつも閉じこもり気味の生活をしている私には「禁足」前後それほど大きな変化はないのだが、ワインだけのためにスーパーで並ぶ気はしないので飲酒量はドラスチックに減った:「心配する人がいるけど私はまだ止められるのだ」と自らに言いきかせつつ酒屋に入ると、店内は主人と別の客が1人いるだけでスーパーの来客度からするとこちらの方がまったく安心と思える。だが多分これも近々禁止されるだろう:ワインがいつまでも生活必需品とはみなされないだろうから。

というわけで「政府の決めた掟」は
私の理性に反することが多い。一番は「家から出るな」という一方「仕事に行け」:どちらもすべきことなんだろうけど(笑)。
私には公園で距離を置いて日向ぼっこするのが危険な行為とは思えないし、小さな酒屋は大スーパーより在ウィルス度はずーっと少ないはず。しかしそれは戦線(病院)の状況からみて社会的に甘受できない。つまり「欲しがりません勝つまでは」ではないだろうか?
 
結局個人的には自分で勝手に決めた「ゆるい」ルール(マスクはしないが人との距離は守る)で行動している。今日は青空なので言い訳にする買い物バッグと証明書を持って散歩に行った。私と違って厳しい人たちは外出を避け、我が建物の中のアトリエ前の中庭を巡回している。まるで囚人だ。だから囚人のいる時は出ない(急に玄関を出るとこういう人は飛び退く。あるいは踝を返す。本当の囚人は「中庭散歩」もできなくなって監獄は圧力釜みたいになっているらしい)。それから毎晩8時にバルコニーに出て拍手喝采で医療就業者を励ますという市民的運動があるのだが、私は地上1階だから上からの飛沫がいっぱい降りてくると思って、心で感謝、マニフェストはしない。「我ながら連帯感ないな〜」。でも喝采より実弾:ニュースで病院にピザを差し入れに行くピザ屋さんの美談をしていたが、絵を飾りに行ってもいいのですよ。でも明らかに喜ばれないので、、、。
前々回に書いたように月初めには頻繁に外出したのでウィルスシャワーは既に浴びて免疫ができていることを祈っている。展覧会も先週の日曜に急遽閉じたのでこれで1週間、まあもう少ししたら安心できるか? でも火曜日は歯医者に行って先生と超接触、治療中以外はマスクなしだったので先生のガードも意外に甘かった。その後歯科治療は必要不可欠ではないとして閉鎖されたはず:これじゃあアーティストと変わらない、かわいそう。

最初の国別対策の話に戻ると、国境を越えると言葉が変わり生活様式も変わる。日本が意外に状況悪化しなかったのは日頃の何でも袋に入れてくれる超清潔主義故かも? フランス人は手もあまり洗わないし、メトロの駅なんか、長年の生活で慣れてしまったが、おそらく手すりとかシートとかを清掃しているのを見たことがない。伊西仏が危ういのはそのせいかというのは単純すぎるだろが、初期条件としては大きな意味を持っていると思う。


以上私の推論ですのであまり信じないように:私のブログは私の意見しか書かないのです(昔教授に「坂田くんの持論はどの辺からかね」ときかれて「ほぼ最初からです」と答えて笑われたことを思い出す:実証が欠けていたので(笑))


下の写真は今日の青空とほぼ散った近所の公園の桜。たしか歯医者さんに行った火曜は満開だった。公園はもちろん閉鎖中。近くの道端で日にあたるしかなかった(寂)。


下はガードの甘い歯医者さんの待合室にあった「世界の観光名所」みたいな雑誌の巻頭を飾っていた名古屋城の桜! ありえなくないですか? 弘前城に悪い気がするなー(参考投稿)



愛知は北海道と並んでコロナのトップらしいが、昔から交通事故もそうだ。この二つの関係に関しては流石の私も仮説がたてられない。。。



* 後記(4/3):以前はオランダ、スエーデンと確かに言っていたのに最近は スエーデンしか言わないので調べてみたらオランダも3/16日にフランスとほぼ変わらない対コロナ政策を出していた

2020年3月20日金曜日

失われた展覧会

前々回に展覧会をするのは好きではないと「告白」してしまったが、せっかく準備して展示したものが開催はしたがすぐに閉鎖されてしまったのは何とも心惜しい。なかなか充実した内容だったから尚更。

fbには掲載しましたが記録として(アカウントなくてもみれるはずなのですが、どうなんでしょうか?)







2020年3月19日木曜日

コロナと私

承知のようにコロナウィルスの感染拡大を阻止するため、フランスでは自由に移動ができなくなってしまった。

日曜日快晴での地方選挙の投票もあってパリにいた人は多く公園でピクニックなど寛いだ人が多かったらしく、この光景を見て政府は「国民は重大さがわかっておらず言うこと聞かない!」と憤った。実際大統領、首相はそう演説したのだが、昔中学校の先生が突然に「お前たちはなんだー」と怒り出して閉口した記憶が蘇った。その前に言っていたのが「握手や挨拶の頬っぺたキスはするな」だったし、選挙は(もちろん予防処置はとられていたものの)無事行われたし、深刻さが伝わらなかったのは当たり前でないか? それにあの青空、どうも大統領、首相コンビは一般大衆の心理・行動が読めなさすぎる。

その結果、「お籠り」の住まいを決め、そこから必要不可欠なこと以外には移動しないこととする政令をだした。
必要不可欠なこととは「仕事」「治療」「買い物」それに「スポーツ」「犬の散歩」なんてものも含まれるが、いずれの場合も他人の1m以内に近づいてはならない(犬は〜? 足元に近づいてくるんだけど)。

今日、木曜日もとても天気が良く、パリの最高気温も20度になって、ブーローニュの森やセーヌ河畔路でジョギングする人が多く、またも政府は御冠。ニュースでは「お籠り」の住まいから500m以上離れてはいけないそうで(そんな具体的なこと最初から言っていたかな?)、これでは私もセーヌまでたどり着けない。かつ海岸地方で人気のないビーチを散歩するのも御法度。田舎に家のある人はさっさとパリを逃げ出し、それがウィルスを拡散する可能性もあるので人の行動というのは厄介だが、そこを「バカンスとちゃうんやー」と罰したい? 他人と距離を置いて「うつされない、うつさない」とする原則の論理性よりも「挙国一致」の精神性がまさっているように思う。

もちろんフランスでのこの数日の感染者の激増は恐るべきもので(下のグラフ参考)、政府のとった対策は当然のものだが、「ミスを気にして人にあたる」ってことってあるでしょ、それに近いものがあると思う。ミスとはこの感染拡大を見込めなかったこと。おそらく選挙実施のため判断がぶれたとは思うが、疫学的予報は極めて難しいので私はそれをとやかくいう気はない。単純に彼らの言い方が気に入らない。いつも全く必要とされないことしかしていないアーティストが「不必要なことはするな!」と言われると立つてがなくて、、、わからんだろうなこの気分も、フィリップ君(注:首相)。

そして政府が国民を厳しく叱った結果、パン屋で前のお客さんが買ったから一歩進んだ次のお客に前の客が「イチメートル!」と怒鳴るほど、今では逆にほんのちょっとのことで感染してしまうと脅えている人も少なくない。今までは「感染した人と接近したとしても数十分間一緒にいなかったら感染の危険は極めて低い」と言って市民を安心させる方向だったのが、報道なども一転して「蟄居、蟄居」。
その結果、閉店させられた「商業」ではない、建築労働者とかトラックの運ちゃんなどは、マスクや手袋を支給されるわけでもなく、「就業拒否」を辞さないほど危機感を高めている。特に運転手は高速道路ののサービスエリアが閉まってしまい、食事もトイレもできない事態になっている。

さて私はと言うと、普通は引き篭りがちな私が、先月末から展覧会の宣伝も兼ねて色々なところに出かけ、オープニングの日も延べ100人の人に会い、最後には数人とハグもし、その晩はレストランへ10人ほどで食べに行き、、、と今となってはリスク多き行動を続けていたこともあり、熱っぽいような気はするし、変な咳もしているような気がして、寝るときに「明日起きられるかしらん?」と怯えてしまうのだが、まあこれは病気の症状を読むといつもすべて当てはまってしまう「ボートの3人男」現象で、、、、
昨日も今日もよく寝た〜(笑) 
でもTomorrow never knows

ところで禁足令のためスカイプってのをはじめてPCにいれて4人で会議した。急に未来に来た気分(こう言うことは少年時代のSFだったから)

それから前回書いたパリ空港の売却は、今の状況では買い手(買値?)がつかないので一時中止になった! 年金改革の赤字問題議論も意味なくなるかもなんていうと人非人と怒られますけど、、、

注:誤解を避けるために書きますけど私は昨日は一歩も外に出なかったし、今日は一度買い物にいったのみです。


参考:フランスの感染者の変移(棒グラフが感染者、赤の折れ線が死者)
見事に指数カーブ。このグラフの最後の日が展覧会2日目の金曜でその前がオープニングでした。
(私も政府同様甘く見ていたが、忙しくてこんな統計見ていなかったよ〜。FBで明らかにオープニングなどやらない方がいいと言うようなアドバイスを受け取って腹立てていたが、こういうことだったのかー) 


2020年3月8日日曜日

コロナの津波に浮かぶもろもろ

「あーあ、私の文章ってそんなに分かりにくいかなー」と悲嘆してしまう反応をくらってブログを書く気がしなくなっていたところへ、続けざまにこの国(フランス)で起きたことは私にはついていけないことばかり。これらに関する私見を書けば余計に分かりにくくなることは必至。かつ「ちょっと考える間を置いて」なんて思っているとまた新たなびっくりニュースが起きる。だから約2ヶ月間見事にお休みになった。

もちろんちゃぶ台をひっくり返したのはコロナウイルスだが、そのちゃぶ台の上では、相変わらずの年金改革の議論にならぬ議論・抗争が続いていたところに、女子フィギアスケート元フランスチャンピオンが未成年時にコーチに強姦されていたという告発があり、フィギアならありそうなこと(実は私は「芸術点」なんてものが存在するこの競技が大嫌いで、その偏見だが)なんて思っていたらラグビーとか様々なスポーツ、加えてボーイスカウト、もちろん以前から問題になっていた教会と、フランスの青少年クラブは悪の巣窟かと思わずにはいられないようなお話が噴出し出していたところに、ロシアの政治活動芸術家がいわゆるマクロン党からパリ市長の候補者になった男が浮気相手向き(?)にオナニーした映像が暴露されたらしく、なんでそんなことがありうるのかあっけにとられていたら、一般的には「私生活暴露」の方が問題とされ、候補者の品格を侮ったのは極右ぐらい(私はまた極右と意見があって、やばい)。かつこれをおこしたのはプーチンを批判した芸術活動をしてロシアから亡命している「現代アーティスト」で、「何がアートなのか」という問いも含んでしまい、、、(もし現代アート的なスタンスで「問題提起」がアートの役割だとしたら、これだけ物議をかもさせたら「立派な作品」である。もちろん私はアートの役割なんてものを信じない。これでもまた反動主義で大ヤバ) そして突然コロナで大忙しのはずの厚生大臣がパリ市長の新たな立候補者にすえられ異例の涙の辞任挨拶。それまでは感染経路の元を探る「捕物帳」のようなところがあって楽しいような面もあったのだが、全くの偶然だろうが大臣交代を機にコロナは仏国内で猛威を奮い始め一挙に感染者数拡大、「捕物」は犯人(もちろん言葉の綾でウイルス感染者を差別する意図は毛頭ありません)まで到ることなくあえなく終了、、、そんな中「年金改革」は政府案のまま衆議院で強行採決され、これもなぜ頑なに急ぐか皆目わからないパリ空港の民間売却も採択される予定。そして市長などを決める仏地方選挙第一次投票日は来週の日曜。

以上の羅列、今思い出したのでもこんなもので、日本の方に何が起きたのかを理解してもらおうとはまったく思わないし、自らの備忘録でしかないだが、書き出してみるとソドムの市の一員になった気がしてしまうなー。それなのにソドムの市長を選ぶ選挙権もなく、かつ選挙の争点が「清潔」と「安全」なんてきくと、「選挙権なくて良かったー」と思うほど気がぬける。大問題は「貧窮」でしょうが!!!(ここでやっと極右と意見が合わなくて一安心。でも誰とも意見が合わない(苦笑)、極右のモットーの「安全」が一般にシェアされているわけだから)

この「時の急流」についていけなかったもう一つの理由は、今週から始まるグループ展の所為もある。展示配置を決める時に私は大きなデッサンにちょうどいいと天井の高い大きな壁をもらったのだが、寸法を測って鑑みるに、今ある我が傑作の「バナナの皮」だけではその壁には物足りない。だからもう一つ足して二部作にしようか、壁に二本筋が入っているのでそれに合わせて三部作を作ろうかとか(こんな予算もない展覧会にその場だけの作品作ってどうする?紙代もばかにならないし、作品を壁に合わせて装飾的になっては決してならないしとか)模索して、幸せなことにそれだけで他のことには頭が回らなくなってしまい、、、その間に作品の写真だけで選ばれたと思っていた5月のグループ展に関する企画書を書けとかも言われ、そう言われると新しいアイデアが浮かんでしまうので、2ヶ月はあっという間だった。

大壁、最終的には以下の如し? 今日の午後搬入。全体のプランニングもあるが何を掛けるかはその場で変わる 。本当に展覧会って変な(ほぼ無駄な)苦労ばかりで好きでない:作ってる方がよっぽど楽しいから。とはいえ一応やる以上それなりにちゃんとせねば。かつ誰も来てくれないのではあまりにも寂しいので次回は宣伝致しましょう。でも日本語ブログでしても仕方ないか(笑)