2021年5月31日月曜日

2021年5月9日日曜日

私のワクチン接種

さて前回予告した、パリ住人には参考になるだろうワクチン接種の話。

若者に問題が出た「アストラゼネカ」を年寄りに打つってな話になっているので全然気乗りしなくなっていたのだが、パリの知り合いが教えてくれたサイト* にはどの会社のワクチンかも書いてあって感動、早速ファイザーの接種場所を予約した。

アールデコの天井の下で接種しました
アトリエの天井の修理工事の予定が立っていたので家にいても仕方がない木曜に。予約サイトでは「健康センター」と書いてあったが行ってみるとパリ15区の区役所で、予約時間は10時10分と厳密そうだったがまずは全員来た順に外で行列。やっと建物内に3人目に入れるポジションにいたときに突然火災警報が鳴り響き、区役所内にいた人も外に避難待機外! もちろん何でもなくて(といっても救急車が来たので「訓練」ではなかったが)10数分ほどでまた列に戻り(しかしいつもながら「覚えがない」と称して横入りする人がいて順番は元どおりではなくなった)、番号札をもらって会場に入るとそこは各区役所にある巨大な「催し会場ホール」。4人の医師の窓口と4人の看護士の窓口とがあって、大勢の人が番号を呼ばれるのを座って待っている。日本の銀行の雰囲気。「待ち」は番号で40番の違いがあったけどカップルで来ている人もいるので待っていたのは50〜60人ほどだろう。これは長丁場と本を出したが眼鏡を忘れた。仕方がないから周囲を観察。普通の人はスマフォを見ている。しょっちゅう咳をしている人も(大丈夫かな〜?)。例によって絶え間なく文句を言っている人もいる(聞き手に奥さんがいるからできることだが)。確かに手順が悪い。不思議なことに、ワクチンを打つ看護士さんたちは暇を持て余しているのだ。即ワクチンを打ってもらえるのではなくて予め医師の診断(説明?)を受けねばならず、つまりそれがネックになっている。1時間以上待たされた末何を説明されるのだろうと興味津々だったのだが、当たった女医さんの質問は:「元気ですか?」「はいとても」「右利きですか」「はい」「じゃあ左腕に打ちますか?」「はい」「職業はなんですか?」「画家です」「どんな絵を描きますか?」「具象とも抽象ともいえる墨のドローイングで、、、(あとモゾモゾといつもの口上のようなもの)」「グーグルしてみてください」と卵の写真付きの名刺を渡すと「面白そうね、一度見てみたいわ」、健康保険書も身分証明書の確認もなくあっさり若い看護婦さんのもとに回されてしまった。何だこれ。時間がかかっている他の人たちは一杯持病があって沢山薬飲んでいてってことか?(私も問題皆無ではないのだが自覚がないので言い忘れた)

ワクチン接種はすぐに終わり15分間の安静の後に接種証明書をもらえるとのことで待ち始めたら再度火災警報が鳴り響き、「避難してください」との放送。こんなのに巻き込まれたらバカバカしいと看護婦さんに証明書すぐ出してとお願いに行ったのだが「だめだめ!」。結局看護士さんたちも医師も全く避難する動きはなく、警報のみで終わって会場を出たのは正午過ぎ。その時は外の列はもっと長蛇になっていたからおそらく朝に予約して早く行くのが正解だろう。

翌日左腕は痛かったが発熱もなく簡単に済みました。

ところでフランスも摂取率(1度のみも入れる)はまだ25%ほどだが、知らずにもうかかった人(多くの若者)もそのぐらいいるのではないかと私は勝手に想定して、浦島ボケもあり楽観しているのだが、政府の非論理性からしてひょっとしたらマクロンもそう思っているのかも(笑)
 
 
後記:ランチしに行った家の旦那は1時間かかったが夫婦は奥さんはすぐ接種されたとか。やっぱり運がないのかなー?

 

これはCovid Trackerというサイト内にあるのだが、Covid Trackerは去年の春にGuillaume Rozierというコンピューターエンジニアが公共機関発表のデータからコロナの感染状況をグラフ化して把握しやすくしたサイトで、評判になって病院やマスコミも参考にするようになった。最初は一人の技術者だったが今は数人協力者もおりプラットフォーム化、全員全くのボランティア活動だそうな(拍手!!!)。直訳すると「すぐに薬を」の上記ページはワクチン接種情報を一本化して「どこに行けばいいか」をわかりやすくした(再度拍手!!!)

2021年5月7日金曜日

ドラ・マールの家、その後

ドラ・マール・トリオ(背景の木に隠れるのがドラの家)
結局ほぼ2ヶ月幽閉されたプロヴァンス、メネルブ村の「ドラ・マールの家」のレジデンスが終わってしまった。1日たっぷり時間があり「超余裕」と思われるのに、後半はハイキングもままならぬほど忙しかった〜。というのは村に別荘を持つ人に呼ばれたり〜(本当はロックダウンだからいけないはずの複数人の会食(笑))、アトリエを見にくる人がいたり、ドラ・マールの家の行事であるアーティストとの交流サロンが開催できないのでそのヴァーチャル版の撮影があったり、、、。そして新しく開かれる画廊スペースで夏に私とフィリップ君の展覧会をしようという話が持ち上がってからは、その打ち合わせとか、、、それにこれが私の「存在または滞在理由」であるべき新しい作品の制作もある。コロナの危険からは遠い田舎の村とはいえ基本的には午後7時から外出禁止だから昼のプログラムは集約され、日頃「暇人」を称する私には「超多忙」のレベルだった。

かつデザイン関係の仕事もするフィリップ君の影響で前々回写真掲載したように食事あるいはそのセッティングに凝りまして、、、(笑)。前も念を押したが買い物、料理は自分たちでするのでこれも時間がかかる。原則ランチは庭で、夕食はサロンで。しかし最後の週は全員忙しすぎてランチは各自が冷蔵庫の残り物ですませることになったが、夜は同居人3人(フィリップ君とNYからきたジャズの歴史を書くマキシヌさん)で「邸宅」に見合った晩餐をすることのがルール。加えて私には和食を作れというプレッシャーがずーっとかかっていたのがますます重くなってきて、苦しかった〜(笑)。しかし魚もないし根菜も椎茸もないし、寿司・刺身などは無視してメネルブ村で帰る惣菜と多少異国情緒をだすためパリから送ってもらった海苔とワカメを使い、スモークサーモン入り炊き込みご飯と肉じゃがもどき、ナスのあれはなんだろう、生姜ニンニク味という醤油風味の創作料理でごまかした〜(ホッ)

先週の金曜にパリに戻り、3月から4月いっぱいまでの、つまり「一般公開」されなかったグループ展の最終日に行き(「大変だったよ〜」と言われてもオープンできないのは火を見るより明らかだったので「反対」した私は全く同情できない)、翌日5月1日はメーデーでテークアウトのクスクスを食べ(両者に関係はなし。単に開いている店が少なかったので)、2日は日曜の朝市に行って惣菜屋とヤギのチーズ屋に無沙汰の挨拶(?)、それ以外に何やったかしらん? 月曜日はグループ展の搬出。その後は水木に予定されていた2年前に遡る水漏れ被害の天井修理工事のためいろいろなものを片付け、今日金曜もアパート全体でやっている暖房用ラジエーターの交換工事なんてものもあり、アトリエは工事現場状況のまま。夢のようだった「ドラ・マールの家」と程遠いどころか「創作活動」とも程遠い生活になってしまった。

ペンキ臭いのでドアは開けっぱなしで室内温度は15度しかない。(新しいラジエーターは自動運転するみたいでこの状況でオンしておいては電気の無駄使いでしかないので切った:まだマニュエル理解できていないし😓)

しかしドラ・マールの家はよかったなー ♫

木金はこれだったからギャップ大きいです

 

昨日は工事中の家にいても仕方がないのでワクチン接種に行ったが、この話はまた明日にでも(?)。

 

これはパリのグループ展



最後にドラ・マールの家で私が出演したビデオでも(笑)


 
 

リンクのためにドラ・マールの家のYoutubeに行ったら空中から撮影したビデオがあった。こんな綺麗なところにいたのです。ご参考に