さて前回予告した、パリ住人には参考になるだろうワクチン接種の話。
若者に問題が出た「アストラゼネカ」を年寄りに打つってな話になっているので全然気乗りしなくなっていたのだが、パリの知り合いが教えてくれたサイト* にはどの会社のワクチンかも書いてあって感動、早速ファイザーの接種場所を予約した。
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アールデコの天井の下で接種しました
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アトリエの天井の修理工事の予定が立っていたので家にいても仕方がない木曜に。予約サイトでは「健康センター」と書いてあったが行ってみるとパリ15区の区役所で、予約時間は10時10分と厳密そうだったがまずは全員来た順に外で行列。やっと建物内に3人目に入れるポジションにいたときに突然火災警報が鳴り響き、区役所内にいた人も外に避難待機外! もちろん何でもなくて(といっても救急車が来たので「訓練」ではなかったが)10数分ほどでまた列に戻り(しかしいつもながら「覚えがない」と称して横入りする人がいて順番は元どおりではなくなった)、番号札をもらって会場に入るとそこは各区役所にある巨大な「催し会場ホール」。4人の医師の窓口と4人の看護士の窓口とがあって、大勢の人が番号を呼ばれるのを座って待っている。日本の銀行の雰囲気。「待ち」は番号で40番の違いがあったけどカップルで来ている人もいるので待っていたのは50〜60人ほどだろう。これは長丁場と本を出したが眼鏡を忘れた。仕方がないから周囲を観察。普通の人はスマフォを見ている。しょっちゅう咳をしている人も(大丈夫かな〜?)。例によって絶え間なく文句を言っている人もいる(聞き手に奥さんがいるからできることだが)。確かに手順が悪い。不思議なことに、ワクチンを打つ看護士さんたちは暇を持て余しているのだ。即ワクチンを打ってもらえるのではなくて予め医師の診断(説明?)を受けねばならず、つまりそれがネックになっている。1時間以上待たされた末何を説明されるのだろうと興味津々だったのだが、当たった女医さんの質問は:「元気ですか?」「はいとても」「右利きですか」「はい」「じゃあ左腕に打ちますか?」「はい」「職業はなんですか?」「画家です」「どんな絵を描きますか?」「具象とも抽象ともいえる墨のドローイングで、、、(あとモゾモゾといつもの口上のようなもの)」「グーグルしてみてください」と卵の写真付きの名刺を渡すと「面白そうね、一度見てみたいわ」、健康保険書も身分証明書の確認もなくあっさり若い看護婦さんのもとに回されてしまった。何だこれ。時間がかかっている他の人たちは一杯持病があって沢山薬飲んでいてってことか?(私も問題皆無ではないのだが自覚がないので言い忘れた)
ワクチン接種はすぐに終わり15分間の安静の後に接種証明書をもらえるとのことで待ち始めたら再度火災警報が鳴り響き、「避難してください」との放送。こんなのに巻き込まれたらバカバカしいと看護婦さんに証明書すぐ出してとお願いに行ったのだが「だめだめ!」。結局看護士さんたちも医師も全く避難する動きはなく、警報のみで終わって会場を出たのは正午過ぎ。その時は外の列はもっと長蛇になっていたからおそらく朝に予約して早く行くのが正解だろう。
翌日左腕は痛かったが発熱もなく簡単に済みました。
ところでフランスも摂取率(1度のみも入れる)はまだ25%ほどだが、知らずにもうかかった人(多くの若者)もそのぐらいいるのではないかと私は勝手に想定して、浦島ボケもあり楽観しているのだが、政府の非論理性からしてひょっとしたらマクロンもそう思っているのかも(笑)
後記:ランチしに行った家の旦那は1時間かかったが夫婦は奥さんはすぐ接種されたとか。やっぱり運がないのかなー?
これはCovid Trackerというサイト内にあるのだが、Covid Trackerは去年の春にGuillaume Rozierというコンピューターエンジニアが公共機関発表のデータからコロナの感染状況をグラフ化して把握しやすくしたサイトで、評判になって病院やマスコミも参考にするようになった。最初は一人の技術者だったが今は数人協力者もおりプラットフォーム化、全員全くのボランティア活動だそうな(拍手!!!)。直訳すると「すぐに薬を」の上記ページはワクチン接種情報を一本化して「どこに行けばいいか」をわかりやすくした(再度拍手!!!)
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