2020年11月4日水曜日

秋深し 画家なき 牛の目に泪 (フランスの甘いロックダウン)

 私の予想より厳しくフランスはまたロックダウンされてしまい(つまり外出は証明書要、散歩は1キロ圏内)、私はほぼノックダウンされてしまった。一般的には今回のロックダウンは、小中高と学校は開いているし、お店はスーパー、食料品店、薬局以外にもタバコ屋(電子タバコ専門店も)、情報機器の店もオーケー。通りを歩いたらキッチン用品屋も、メガネ屋も、チョコレート専門店もコインランドリーも開いていた。鍵を降ろ(ロックダウン)したのは本屋、服屋、美容院、日焼けサロンと少数派といえる。もちろんカフェ・レストランは閉まっているから通りにいつもの賑わいはないものの、学校の子供の送り迎えの親たち(これはフランスでは親の義務:行くのは親自身でなくてもいいが)、はしゃぐ高校生達をはじめ、午後の通行人の数はいつもより少し少ないかなと言う程度で、「ええっ、なんで私は閉じこもっているの?」と思ってしまうぐらいなのだ。とはいえマスクを顎に下ろしてタバコを吸う、あるいは携帯で話しながら歩く通行人やジョガーがいる歩道に私はわざわざ出かけはしないが。

つまりかなり甘いロックダウンで〜、スーパーみたいに込み合わないのに商売禁止となった街の小売店が文句を言いたくなるのは当たり前。でもこれを許してしまうと何が残る? つまりはカフェ・レストランと興行関係のみになって(ラジオ聞いてるとサッカーもテニスもやってる。もちろん観客制限(関係者のみ?)してだろうけどこれもなんか不思議)、本当に感染防止効果がありそうなのはカフェ・バーだけじゃない?(これもどれほどかは定かではない)「密室環境」がよくクラスターの槍玉になるが、それは因果関係が容易に「追跡」できるからという理由もある。こういう根拠が明白でない状況で「コレはいいがコレはダメ」というと文句が噴出する。例えばこの通りはダメだけどこちらはいいとなると「平等でない」と反逆精神旺盛となるが、全部ダメとなると「仕方がない」と意外によく従順される。このフランス人の「平等意識」(?)は私にとって3月以来の大発見だった

かくなる「貧乏くじ」的因果(?)で、昨日搬入で明日木曜がオープニングの予定だった私のグループ展も中止になったが、3月(その時のグループ展は一応始まったが翌々日からカフェは閉まり5日後から完全ロックダウンになった)に比べると、展覧会というのはオープンまでにエネルギーをさくので、オープン寸前キャンセルの今回はずっとがっくりくる。人によるかもしれないが、オープンしちゃえばそれで一段落で次の目標に向かえると思うのだが、少し後に延期ではズルズル企画を引きずるばかりで、、、(実は今度の展覧会はもともと5月の予定が11月になった。その時はさすがに半年もずれたので新しい企画として取り組めたのだったが)。 かつ日もどんどん短くなるばかりで、そうでなくても地下生活画家にはつらいのに。

ところでこの展覧会中止をfbにも載せたご覧の涙する(?)牛の写真をつけて送ったらいつもにない数多くの返事が来て、、、ロックダウンで暇なのかな〜? 私は暇なのでお一人お一人丁寧に返事させていただいております(笑) 

 




Cela va sans dire que l'exposition est annulée 新たに禁足令がでたので展覧会はキャンセルになりました

Publiée par Eizo Sakata sur Vendredi 30 octobre 2020

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