私は基本的にはどこの国が勝とうとゲーム内容さえよければ良いという、「節操のない本当のファン」(笑)なのだが、実はかなりベルギー贔屓になっている。アタッカーの縦の攻撃のスピード感がたまらない。日本はそれで逆転されたけど、あの最後の3人のアタッカーの突進で右からへのセンターへのパスを真ん中にいた巨体の得点王ルカクは冷静にスルーして左にいたシャドリに任せた。あれには涙!(日本が負けたからではなくてあまりにも素晴らしくて、、、:この非国民め?)
あのときから私はルカクファンで、ベルギーvsブラジル戦では大きなプロジェクションのある学生用のカフェで若い人と一緒に「ルカクー!」なんて叫んでいた。明日は困った。またまた(国籍ないけど)非国民になってしまう。
実は前回の中継で知ったのだが、ベルギーチームの俊敏でインテリジェントなアタックは、かつての名ストライカーでアシスタント・コーチをするティエリー・アンリ(ウィキ)に大きく負っているらしく*、「ベルギーが勝ってもある意味ではフランスサッカーの勝利だからいいじゃないの」なんて屁理屈を私はつけていたら(つまり私は一番のシューターのカバーニを欠いたウルグアイを破ったフランスより、フルメンバーのブラジルに勝ったベルギーチームの方が上ではないかと見ている)、ラジオでインタビューされたおばさん(ちゃんと聞いていなかったのでただの一市民かアンリと関係のある人か聞き漏らした)が同じことを言っていて、お笑い。
アンリ選手は私のブログでは「神の手」でのみ紹介してしまって申し訳ないかぎり。彼の縦のアタックの速さとシュートのさじ加減は類がなかった(2004−05年連続英国リーグ得点王、歴代フランス代表でも得点王のはず)。それは「天賦の才」と思えてしまうが、それがちゃんと伝授できるとは!!!
カフェでサッカーを見ているとプレーの失敗を観衆は「何だあれはー」と大きく手を広げてアピールするものだが、実況中継を見ている私たちは上の方から、かつ色々な角度でカメラが捕らえ、各選手が何処にいるかを俯瞰できるからそんな批判が容易くできる。しかし実際の選手が見ているのは、ほぼ一次元世界。なんたってグラウンドは105mx68mと広いから。それでも彼らの頭の中ではその中で自分の視野から自らがどこに位置しパートナーがどの座標にいてどういうベクトルで動いているかを上面図的に理解する。それは訓練、経験による彼ら特有の特殊な「幾何学」なのだ。だからしてそれは精通した人間どうしでは伝授可能なのだろう。芸術家よ、侮るなかれ。サッカー選手の方が「芸術がなんであるか」も教授できないアーティストよりよっぽど頭がよいかも。まあでも芸術には「あの網の中にボールを入れれば1点」なんていう簡単なルールがないからな〜。
ポクバとルカク |
ところで上に上げたサッカー選手は全員ウィキペデイアがありました。(だから名前はカタカナ)
それからティエリー・アンリはベルギーチームのコーチ収入は(彼のキャリアからは全然たいした金額でないようだが)全部慈善団体に寄付しているそうな。
* source(参考記事)
http://www.footmercato.net/coupe-du-monde/russie-2018/france-belgique-thierry-henry-un-des-principaux-artisans-du-bon-parcours-des-diables-rouges_231149
0 件のコメント:
コメントを投稿