2020年5月21日木曜日

パリ解禁後

55日間に渡ったフランスの「監禁令」も遂に11日に解除され、はや1週間が経った。それで忙しくてブログも書けないのだろうと思われたかもしれないが、全然反対、なんかさほど変わらないというのが我が作家生活の実情。入った時もそうだったが(笑)。
というのもお店は開いたけどカフェは閉まったままだし朝晩の通勤時間帯は会社の証明書がないと公共交通機関に乗れないし、100km以上の移動はダメ(私は車がないから「誘惑」は低いけど、地方の知り合いのところに息抜きにも出かけられない)という「軟禁」状態が続いているから。

私はパリジャンが一気に街に繰り出して(実際その傾向は火を見るより明らか)でまた感染が増えてしまうだろう危惧しているのだが、緊急病棟に運ばれるコロナ患者は増えていないらしい。今日は「昇天祭」で飛び石連休、天気も良くかつ最高気温も30度を越すというから禁止令があっても人は集まるだろうし(なぜか知らない10人以下ならOK)、暑くてマスクなんてしてられないけど、公共交通機関、お店などでは必携。つまり「蟄居」期間中何度も話題にしたマスクはかくも出世した。

パリ市も市民に布製で洗濯可のものを無料配布してくれるのだが(4/9投稿参考)、出遅れた私、11日にインターネットで手続きしたら一番早くて27日という人気(?)で、今までの「行政」のマスクの手配の悪さ(難しさ?)を絵に描いたよう。というのも今では様々な店で「マスクあります」と張り紙がしてあり、いまさらパリ市のお墨付きのマスクをもらうのは「必要性より興味本位」でしかなくなっているから。かつ薬局でもらうことになっているのだがどの薬局でも扱っているわけでなくて、どこに行けばよいかというリストすらない。その理由は、配布は薬局のボランティア行為で、リストを作ると「商的な不公正」を生じるということで、ごもっともだが市民にとってはめんどくさい限り。

話を元に戻すと、感染病の専門家では「理由はわからないが今までの感染病のデータからしてこのまま収まっていくだろう」という意見もあったが、この連休が明けて1週間ぐらいしても緊急病棟に新たな波が押し寄せなかったら私の危惧もかなり薄らぐ。そうしたら晴れて「蜂の巣」の「もろきもの」展が再開!
実は私は悲観的で6月まで待っていたらそのまま閉まったままになってしまうかもしれないと「予約制プライベートビジット」を既に行ったのだが、「蜂たち」の批判的な目があってそれも自粛。でもそれをしたお陰でまた1点売れたからもういいけど(いつもながら現金)。

さて、なぜこのままコロナは収まるか? 
「禁足」中は色々な学者の説も聞いたが、面白かったのは「ウィルスも自分たちの種としての繁殖が何よりの目的だから、人や動物をすぐ殺してしまうようなビールスはそれが達成できないから徐々にマイルド(感染はするが害は少ない)となる方向に進化する」というもの。ウィルスってそんなに賢いのか〜? 子孫も残さぬ私の知性はウィルスにも劣る?
そういえば「禁足中」fbで、「自分の愛読書」 などをリレーで投稿するのが流行っていたけど、難しそうな本の大パレードでめげたなー。私はリレーとかピラミッド方式のは「面倒なのでしません」と断るのだが、「明日のジョー」なんて出したら「ウィルスに劣る知性」がバレバレになって紹介者にも迷惑がかかるかもというのが本当のところです(苦笑)

そうそう、「監禁アーティト支援」で書いた「アトリエの家賃」は大間違え! 隣人に「違う違う」と言われて家賃明細書を見たら「負担調整金」とあり、どうも月々何十ユーロも余計に維持費などを払っていたらしい。つまり「経済援助では全く関係なかった!」ちょうどそれが今月に当たったのは天の計らい。
それから政府からの支援金を某日本人に教えてあげたら「ないよりはマシか」という反応で、500€で大喜びしていた私とは大違い。隣人アーティストたちも全然感謝していないみたい。「監禁令」だしたのは政府だけどコロナの原因ではないから、いくら対処が悪いところがあったとしても「端金」とするのはかわいそうな気がするけどねー。かつ4月分の支援金はもう銀行振り込みがあり感謝感謝の私なのですが。

監禁最後の週と解禁当初はかくして我が知と財の情けなさからか(?)「心身の不調」をきたしたがほぼ回復。朝市も再開されて「デッサンが化けた黒豚」にもありつけるし、嬉しい。


朝市の八百屋さん。防御ラップ(触らせないため?)を貼っているので何があるか覗かないと見えない! 閑散に見えるが1m間隔の買い物客の列は果てしなく続き、簡単に諦め

これは私が愛用の隣人アーティスト考案のマスク。黒いと余計暑い気もする

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