2017年8月7日月曜日

コオロギのお告げ

パリでコオロギはあまり見たことがなかったのだが、アトリエの中、それも前回の板に張った大きな紙の真ん中で一匹のんびりとしている。ちょうど暑さが少し戻って来たので「早生まれ」が涼しい我がアトリエに入り込んだようだが(しかしどうやって? 窓は大きく開かないし、ドアは近所の猫が時々闖入するので閉めている)、湿らせた紙の上は避暑に理想的だったに違いない。

「しかし大きな分厚い紙と板を買って苦労しているのはコオロギに寛いでもらう為ではないのだよなー」と制作に躊躇している自分自身を少々反省。コオロギは捕まえて中庭に戻ってもらったのだが、ファン(?)のMさんからも「期待してます」との励ましももらい、加えて2匹目のコオロギが出てくる(まさか同じコオロギではないと思うが)という「お告げ」もあって急に決断、4日にコルフ島のオディッセウスにちなんだ水を使い切って第一作。斜めから墨の痕を見ると島々を航海しているような感じがするのは思い込みの強い作家自身だけだろうか? この「遅くなった今夏の計画」は今までになくジェスチュエルにというころでパーフォーマンス的な要素もあるので、「計画」を春に話した2人の友人夫々から「ビデオに撮ったら」と言われていた。その研究もありカメラを三脚に固定して撮影、短く編集した。

すべて第一回目にしては上々。


 
結局紙を濡らして張るのが一番難しい??? プロセスを改良し昨日は夜中過ぎまで準備にかかった。というのも今日の天気予報が良かったからで、今日はイランの岩塩で二作目を描いた。まあこれも二作目としては上出来? 
この「考えるアシ」シリーズは始まったばかりなので点数が甘いのは致し方なし(笑)です。

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