2018年8月24日金曜日

ミラベルと私

ミラベルの最盛期になった!

(ミラベルが何かはもう説明しなくても良いかもしれないが、最近私のブログを読むようになった日本の方のために敢えてまた書くと、右写真の「ロレーヌ地方名産の8月中旬から2週間ぐらいが旬で姿を見せたかと思うとすぐに消えてしまうの黄橙色のプラム系のフルーツ」。直径は2〜2.5cmぐらい

今年はずーっとパリにいて碌に絵の仕事をしないので食べるは食べるは。価格が低くなって来た最近は少なくとも2日に一度は買っている。

ミラベルファンと自称する私にも、美味しいかどうかの店頭での判断は難しい。基本的には黄色が濃くなり橙色帯びて来た熟成したものしか買ってはいけない。勿論一粒頂戴して味見はするが、この抜き取り調査のばらつきは結構大きい。

私はフルーツ専門店からスーパーまで万遍なく試す。というのも値段が高ければ美味しいかと言うと私にとっては絶対そうでもないから。どうも市場のプロにはサクっとした感じと酸っぱさの少し残る、つまり「スモモ」感のある方が好まれるようで*、そのほうが高価な気がする。また一方ではフランス人好みらしいすごく甘いのも良い値がつく。私はジューシーで適度に甘いの好きで、だから経済的で良いのだが、一方で風味の濃さは値段に比例する傾向は否めない。かつ数週間しか市場に出回らないので、価格は最初は高く、そして低下し、また高くなるという、供給量を見事に反映したカーブを描く。

ねっ、悩ましいでしょ。だから私は一層ミラベルが好きになる。

昨日朝市で買ったのはキロ当り6.8€だったかな(?)、それが今日スーパーのモノプリに行ったら3.6€。これはかなり怪しい値段だが、粒も大きくて赤みがかり美味しそう。というわけでまた買ってしまった。結局ほぼ半額というコストパーフォーマンスは十分以上に果たしている味だったが、わざわざ買い増しするほどではなかった:これも私の作戦で、適度に買って本当に安くて美味しいときは買い足しに戻る。

この味の違い、メロンとか桃とかに比べると当たり外れの差がずっと小さく微妙なのだが**、私にとって一番信頼できる味のバロメーターは何といっても食べる速度? 例えば昨日の朝市のは今朝で終わっていた。だがこれは結果論にすぎず「美味しさ選び」の役には立たない。また日曜の朝市で同じ店に行っても同じ価格と品質は保証されない。ひょっとするともっと「盛り」になって安くて美味しくなる可能性もあるしその反対の場合も。つまりクライマックスまで行って、それを越したら「ああ、季節は終わった」と諦めて来年をいとおしく待つしかない。この切なさ(刹那さ?)、いいものです。昔書いたけど、一年中ある野菜や果物で溢れる今、その中でかたくなに「季節感」を守ってくれるのが何よりも素晴らしい! 



*  これがレーヌ・クロード(関連投稿)の方が美味しいという人が多い理由かも
** だから最初に挙げたチェックさえクリアすれば全くの外れということはないと安心してよい

最後に今までの内容ある(?)ミラベル投稿(つまり今日は内容なかったと反省しております)
を年代順にまとめると: 

「ミラベル食べ放題」2011年9月(豊作の年でした)  
「頑張れミラベル」2013年9月(私が好きな理由)
「ミラベル bis」2013年9月(ファンの多い緑のプラム、 レーヌ・クロードのことも書いている)

「バカンスもミラベル」2014年8月(クライマックスはミラベルのスフレ)


ところで昨年、一昨年、バカンスに行かせてもらったユー島の庭にミラベルを植えてもらった。下が島から送られて来たその写真。早く大きくなって沢山実を付けてもらいたいものです。島だと塩味がつくかもねー。


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