2022年2月9日水曜日

アート、不亦楽乎(また楽しからずや)

Sujet : L'art, c'est un plaisir - Mes impresions du Mail-Art de Jean-Charles Boilevin et des dessins récents d'Alejandro Marcos

友達のジャン=シャルルからこんな年賀状が届いた(ボナネ2022 *と読める)。ピクニック用の紙の皿に幾つも切手が貼ってあるが、仏郵便局の本物の切手はどれなんだ? 見つからないのだけど、、、(本当にないのかも。メール・アーティストはどこまで送れるかという変なリミットに挑戦する人も多い)**。中央に真ん中のエティケットに私の宛名があり個人的メッセージはなし。裏側には彼の住所と「あなたはどのようにメール・アートが好きか?」というメッセージがスタンプされている。(表裏、他のスタンプいろいろ)

紙皿、折り曲がりもせず汚れもなくよく着いたものだ。それだけで ☺


楽しいね〜、ジャン=シャルル君! 考えてみると「最近私は楽しんでないなー」。展覧会して、結果のでない販促をしてみたり、自分で自分の首を絞めているみたい。楽しいことは作ることなのにー。彼はアートの勉強して、初めて会った時はインスタレーションをしていたが、その後介護士の資格を取って田舎で奥さん子供と暮らし、「書く」ことと「メール・アート」が彼の表現手段 ***。

メール・アートはいっとき流行りで展覧会がよくあり、誘われたりもしたが、書簡がEメールにとって変わられ、郵便代も高くなったし、、、そんな逆風で廃れたのかあまり耳にしなくなった最近、意外にその逆に、バーチャルでない「もの」の交換という復権行為で大きくカムバックする可能性もなきにしもあらずか。 郵便局も「みんなでメール・アートしよう」というPRしたらいいのでは?

 


* 発音表記です。本当はBonne Annéeですので日本の方は真似しないように

**  ジャン=シャルルからの返答 「そう言うこともするけどこれはちゃん切手あり」真上「NA」の左の「天体」切手とのことだが郵便局員もアホらしくなったのか消印なし(笑)

***  ジャン=シャルルはブログで彼に届くメール・アートを紹介している:http://ruedesabeilles.blogspot.com/ 皆さんも上の写真の住所写して出したら喜ばれますよ。


楽しいといえば私のお隣のCおばさん*の古くからの友人、アレハンドロ・マルコス(Alejandro Marcos)の展覧会。彼はフランコ政権から逃げてアルゼンチン(Cおばさんの祖国)に行きそれからパリにまた逃げてきたスペイン人画家で、メッセージ性の高い作品を描いていたのだが、それは今や昔。今回の個展は「失楽園」がテーマで、アダムとイヴがいつもいるけど、想像と妄想の世界。ちゃんと美術学校出で、気も確かなのにしっかりアールブリュットしている(笑)**。紙の両面から描かれていて、染みてくるインクの滲みなんかから人物や動物が出てきて、、、「こんな風に」と右写真のようにラックにあった作品にボールペンで絵を足し出した。これですよこれ、84歳にしてこれ、やっぱ楽しくないですか?
 
 
展示されていた「失楽園」シリーズは両面なので二重ガラスに挟まれていてうまく写真撮れませんでした


この展覧会(パリ14区)は終わってしまったが、頼めばまだ見ることが可能らしい。ご希望の場合はまず私にご連絡を 

 

* アレハンドロさんのフルネームを出して、時々出てくる隣人の「Cおばさん」の名前を隠すのは変なので書きますと、彼女はCristina Martines。11月のHoudanのグループ展でも一緒に出展しています 

** 参考記事 2021年11月 素朴なアール・ブリュット


メール・アートも100年の歴史があって、現代美術史好きの方はコチラ(美術手帖)で勉強してください

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