さて昨日の続き。温泉が目標だったこの旅、お湯も出ていないバーニョ・ヴィニョーニにあっさり見切りをつけ、バーニ・サン・フィリポ (Bagni San Filippo) に行くしかなくなったが、、、
去年ベリル島で電動自転車を貸してもらって、こんな便利なものはないと思っていたのだが、島と大陸は大違い、なだらかなトスカーナといえどバスに乗っていても起伏の差がずっと大きくて私の今の体力では叶わんことは明らか。
結局バーニョ・ヴィニョーニではあの石囲いのプールを見ながらカフェしただけで、大体の目安で山道を辿って宿泊先のサン・クイリコ・ドルシア (San Quirico d'Orcia) へ徒歩約1時間。(もし行くならサン・クイリコで泊まる方がいい:旧市街の他に新市街もあって宿泊、食事のバラエティがある。バス路線も種類多)
ゆっくりランチして3時過ぎのバスに乗ってバーニ・サン・フィリポに。バス停でぼけっとしていたら急に全く路線バスらしからぬシルバーのミニバスが止まってびっくり。乗客の少ない路線はこんなもので十分と、イタリアしっかりしています。(フランスの地方は、鉄道は駅を減らし、バスは通学用に朝晩に1本づつとか、「コヴィッドで乗客減ったからローカル線の頻度を減らす」なんていう仏国鉄の方針がまかり通るぐらいで、公共機関なくした過疎化路線を邁進していおり、車がないとどうしようもない。これが「黄色いベスト」運動(18年の関連投稿)の原因にもなった。だからフランスでは田舎のバスの旅なんてほぼ不可能。その点イタリア、スペインは私の経験では、乗客が私のような迷える旅行者、老婦人、移民系労働者、総数多くて4、5人しか乗ってなくても一応日に数本はある)
2段目の風呂 |
最上段の小さな風呂の奥:唐三彩のような岩の上からお湯がポツポツと滴れてきていた |
第3、4、5段の棚風呂 |
お湯が流れて風呂から風呂へとの岩の上が歩きにくいので、地元の人は岩場のビーチ用のスポーツサンダルを履いていた。さすがー。でも履いたままお湯に入ってしまうのがおかしい(まあ水着も来てるけど)。水底にも泥が溜まっているしな。
これも日本の温泉では見られない風景ですなー(笑) |
サン・クイリコでもらったパンフにはユネスコマークがあり、風光明美、名産ワイン、チーズのあるこの辺はオルシア渓谷 Val D'Orcia としてここもまた世界遺産になっていた。旅行客の少ないコヴィッド余波期に来ておいてよかった〜
ところで今回、バス(乗る方のバスです)がコヴィッドのために運転手との接触不可:単純に1段目のシートあたりで紐が張ってある(笑)。つまり乗車下車後部から。だからいつものように運転手から乗車券が買えない。どうもQRコード写してバス用アプリ入れて、、、という仕組みらしいが、風の向くままの私、そんな面倒なことやってられるか! 運転手に「チケット持ってない」と宣言しても降ろされることはなかったので、結局すべてキセル乗車。バス停で待っているのはいつも私1人だったから、妙なところから乗って妙なところで降りるユネスコ遺産無賃乗車長髪アジア人としてバスドライバーのカフェあたりでは話題になっているかも😄 公共機関維持大賛成派だから払いたいのだけどな〜
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