Résumé : La première destination de mon voyage était Bagno Vignoni qui a été un lieu de tournage de "Nostalgia", un film de Tarkovsky (voir la scène vers 33-39min de film youtube ci-dessous) . Les choses ne se sont pas passé comme prévu...
ロシアというよりソ連の反体制映画監督であったアンドレイ・タルコフスキー 、彼の「ノスタルジア」(83年)という作品をご存知だろうか(ウィキ:あらすじ)。その中で映画の主人公のロシア人作家が乗る車が曲がりくねった山道を登って辿り着く*、真ん中に石で囲まれた四角い温泉プールがありそこで村人がお湯に浸かっていたその村。ここに昔から行ってみたかったのだが、90年頃トスカーナに行ったとき観光案内所で尋ねてもよくわからなかった:当時映画ファンにはタルコフスキーは有名でも、観光案内所のお姉さんは知らなくて、、、。
トスカーナ地方には温泉が多くて、名前から♨️を適当に探して偶然マストロヤンニが主演、ニキータ・ミハルコフ監督(ウィキ)のこれまたソ連イタリア合作映画「黒い瞳」(98)に登場する温泉に出くわしたことは覚えているが、どこだったかな? この映画はチェーホフものでタルコフスキーと全く傾向が異なるが良い映画だった。それはともかく「黒い瞳」の撮影の温泉地はヨーロッパではよくある、贅沢で近代的な療養施設、それに対しタルコフスキーの方は片田舎の山村の温泉で全く異質だった。だから知られざる場所かと思い込んでしまっていたのだが、今回飛行機会社からの来たバーゲンに釣られて急に思い出し、、、
90年代とは違ってネットを見ればなんでもわかる今、そこは全然知られぬ秘湯どころかバーニョ・ヴィニョーニ Bagno Vignoni という有名な歴史ある「温泉地」だった。新たに購入したトスカーナとオンブリアの観光ガイドによれば「ローマ帝国以前のエトルリア時代からある温泉で、(フィレンチェのルネッサンス最盛期を築いた)ロレンツォ(・デ・メディチ)豪華王も愛した硫黄泉。町の真ん中にある広場ならぬ四角い浴場はタルコフスキーの映画で有名になった」。しかし今のフランス人は宮崎アニメは見ていてもタルコフスキー知っている人いるのかなとかなり疑問(ガイドブックの著者の年齢を疑わせる)。その割に行き方が書いてなくて、、、そこで私の挑戦が始まった。というのも私は車を運転しないので!
Googleの「行き方」ツールも便利だが、簡単に「ない」なんてことや、なかなか厄介そうな乗り換えのものがよく出てくる(それが正しいこともあるが)。そこで色々試してわかった「うまく探すこつ」は、近くの比較的大きい街を見つけて点々と繋げてみる。かつイタリアでは田舎のバスは日曜日はほぼ運行しないという条件もあって、可能性を探るのに写真のようにメモを書いて作戦を練ったのだった。いろいろ検索してみると日本語のブログもあって、その中に「タルコフスキーとバーニョ・ヴィニョーニ温泉」という私同様タルコフスキーに熱い思いのあるイタリア在住の方の投稿があり(映画からの写真もあり)、実はそれを読んで現状を知り少々期待が冷め、、、でも別の観光ブログでは崖のほうに温泉が流れワイルドな池同様の温泉もあるみたいで「おお、地獄谷みたいなのかな」とまた期待を取り戻し、、、かつ英仏語情報だとこのBagno Vignoniから車で20分ぐらいに Bagni San Filippo というまさに日本の露天風呂風のところがあって、一応バスも通っているし、Bagno Vignoniでレンタルの電動自転車もあるようなのでグーンと期待が再度高まり、温泉を今回の旅行の目的地として出発!
そして着いたバーニョ・ヴィニョーニだったのだが(4月8日)、芝刈り機が轟音を上げ、四角い温泉プールからは湯気も上がってなく、足湯をしている写真のあった水路にも流れる湯もない。村の下の滝も同様。湯が枯れ上がった??? どうも変だと作業服着て何やらやっている人に向かって叫んだところ、私の解釈(推測?)では「週末(あるいはシーズン?)前に湯元を切っていろいろ点検工事中」だったようで、あらま〜。貴方ならどうする?:今日はここまで=上のリンクのブログもあるし、下には「ノスタルジア」もあるし(笑)
なんか湧き出てるけど? ここを蝋燭ともして渡れば世界が救えたのだが |
これがお湯が流れて滝になっていたはずの崖。この池でも湯あみできたはずだった |
湯量は豊富でかつては水車もあったとか |
「ノスタルジア」33分〜39分ぐらいの温泉シーンをご覧あれ。私の思い入れがわかっていただけるかも。(* 注:つまみ食い的に見ると私の記憶はかなりあてにならないような気もしてきたが)
航空券を買ったときはまだロシア軍のウクライナへの侵略は始まっていなかった。つくづく戦争ほど愚かな行為はないと思わされる。ましてや地球規模の経済があり環境問題がある今、尚更。当然それ以上に翻弄される市民の悲劇、報道を見て涙してしまう。ちょうど今フランスでは大統領選挙、日曜が第一回の投票だったが、論点が原油上昇による「購買力」の低下などになってくると「それどころじゃないんじゃない?」と私は正気ではいられなくなってくる。そうでなくても選挙前の狂騒からの逃避が旅行を計画した一つの理由だったが、こんなことになろうとは。全くの無力だと蝋燭ともしてプールを横断して世界を救えたらと夢想もしたくなる(悲)
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