10月1日の寄稿に「海水送付と作品交換は魅力のなかった提案だった」と書いたが、20人近い海水を汲んでボトルを送付または手渡ししてもらった人の中で、私の提案に対し「芸術作品を頂く訳にはいかない。買います」という高貴な方が2名いた。
今夏のピンチに送ってもらった海水はただの海水ではない。本当に必要としていて、かつそのお陰で私のプロジェクトは画期的な進展を遂げた。砂漠をさまよい、恵んでもらった一杯の水のお陰で一生を取り留めたというのは誇張かもしれないが、私にとっては非常に価値の高いボイルだった。かつ他の人には、もうデッサンをあげている。高貴なる2名を例外にする訳にはいかない。もし彼らが億万長者なら、ブログを読んでいる方はお解りであろう、お金持ちの社会貢献としてあっさりお金を払ってもらったかもしれないが、二人はアーティストと美術を勉強した下級公務員。芸術を理解尊重する二人だからこういう結果になったのかもしれないが、各人に送ってもらった海水で描いた作品の内、大作と「傑作」を除いて選択してもらっているので、恐縮するのは私の方なのだ。(この2件、問題はまだ解決していない。素晴らしいことです)
来年は自分の知人を越えてもっと大規模に同じ様なことをしようかとも思っていたが、こうした各人の感受性の違いなどの問題を避けられるように、海水を送ってくれた人の中からくじ引きで1名にお好きな大デッサンを貰ってもらうというのはどうだろう? バーゲンセールみたいで浅ましいか?
海水デッサンは気温が下がって塩の結晶の出来が悪くなった。お椀型デッサンシリーズでも、写真のように窓ガラスについた霜のようになってしまった。性懲りもなく2、3作小品を描いたが、木曜からフランスは寒気に覆われるそうで、これで一貫の終わり。
ミラベルも市場からすっかり姿を消しました。結局シーズンは例年に比べてズレたけれど期間はいつもどおり約1ヶ月、長続きはしなかった。
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